アウトドアで活動するとき、水分をしっかり補給することは、もはや常識となっています。とはいえ、登山しているときは歩くことに夢中になって、つい水分補給のタイミングを逃してしまう心配もあります。そこで登山のベテランであるアルペントーキョーの鈴木正志さんに、登山中に水分補給するタイミングについて、コツを教えていただきました。
喉が渇いたと感じてからでは遅い
水分補給をするタイミングは、”喉が乾く前に飲む”というのが基本中の基本です。「喉が渇いたと感じたときは、すでに水分が失われた状態です。熱中症など体調不良の原因となってしまうので、注意しましょう」(鈴木さん)

つまり、こまめに水分補給をすることが大切だということですね。ただ、歩き始めてから飲めばいいというわけではなく、スタート前からしっかりと水分補給をしておくことが重要だと言われています。
登山中には汗をたくさんかくので、あらかじめ脱水症状になるのを防ぐために必須なのです。スタート前から登山は始まっていると考えましょう。

補給すべき水分量の目安は「体重×時間×5(ml)」
登山やハイキングをするとき、補給すべき水分量の目安というものがあります。それを計算する式が「体重×時間×5(ml)」です。
「例えば、体重60kgの人が5時間歩くと仮定しましょう。この場合、『60kg×5時間×5ml』で1500mlとなります」(鈴木さん)。つまり、最低でも1.5Lの水分量を登山中に補給する必要があるということです。

この計算式はあくまでも目安なので、自分の体質や、当日の天候なども考慮して、少し多めに持っていくのがおすすめです。