昨年同様に今年も猛暑に襲われる的な報道が先行していたかと思いますが、存外にこの5月は暑さにブレーキがかけられたようで、衣替えが済んでなお、袖の長い服が幅を利かせていました。カラッとした日々が極端に短く、いきなり梅雨入りなんでしょうか。こういうタイミングこそ夏山ハイクなどのアウトドア活動に向けたカラダ作りに励んではいかがでしょうか。
暑熱順化で熱中症の予防対策と登山体力の下地作り
某アウトドアブランドの夏の発表会で、ゲストの日本気象協会の気象予報士の方から、ここ数年の夏の問題である熱中症対策について話を伺う機会がありました。主題は暑熱順化というものです。
暑熱順化はカラダを暑さに慣れさせるということです。平時であれば、5月というのはカラダがまだ春から夏へ移動している最中で、急に暑くなるとカラダが暑さについていけなくなります。そこでだんだん慣れていくことでカラダが暑さに強くなるそうです。

個人差がありますが、気象協会によると暑熱順化できるまで数日から2週間くらいかかるとのこと。本格的に暑くなる前、だいたい2週間前くらいから始めると本格的な暑さになる前に暑熱順化したカラダができるということになるそうです。30分程度のウォーキングを週に5日とか、サイクリングを週3回を推奨とのことですが、なかなかコンスタントに続くものではないですよね。なんとなくダイエット活動と似ていますね。でも翻って2週間限定メニューだと思えば、意外に集中できたりするのではないでしょうか。

そこで日頃は帰宅の際にバス利用ならば一つ手前のバス停から歩いて帰るようにしたり、条件が合えばですが、駅まで自転車通勤・通学というのも十分効果的かと思います。

同協会ではウォーキングなら1回30分、ジョギングの場合は1回15分、頻度は5日程度。サイクリングは1回30分程度とウォーキングと横並びですが、頻度は週3回程度を目安としています。

梅雨入り後で屋外での活動が難しい時期なら自宅で筋トレやストレッチで汗をかくのも推奨しています。目安は1回30分で頻度は週5回〜毎日とのこと。

ストレッチの30分は、結構効きます。また入浴のメリットも同協会では推奨しており、湯船に浸かっての入浴でちゃんと汗をかくことを提案しています。

いずれにせよ一度暑熱順化できても、数日暑さから遠ざかるだけでそれまでの暑熱順化効果は薄れるそうです。常に暑熱効果を意識することを忘れないように、コンディション確認が必要となりますし、同時に熱中症への注意も怠らないように心がけたいものですね。
