ソトラバ

北関東のツツジの楽園を満喫! 登山あり滝巡りありのアクティビティを堪能

楽しい外遊びはソトラバで。アウトドアWEBメディア Soto Lover


栃木県の矢板市にある八方ヶ原は、ツツジの季節には大混雑を迎える人気スポットで、矢板市北部から那須塩原市南部にかけて広がる標高1000m〜1200mの台地状の高原地帯です。例年5月、6月上旬はツツジを愛でに多くのマイカーやツアーバスが繰り出し、激渋滞で知られていますが、ツツジの時期を過ぎれば一転して人も少なく、思い思いに自然を楽しむことができます。

八方ヶ原大間々からミツモチ山へは登山ならぬ下山⁉︎

八方ヶ原は全体に整備が行き届いた高原ハイキングコースで、中心部のミツモチ山の北に八方ヶ原、大間々、小間々のツツジの群生地帯を抱え、南側には総面積973ヘクタールの県民の森が広がっています。どちら側にもキャンプ場が設置され、アウトドアを楽しむ基地として活用できる一大アクティビティゾーンでもあります。

八方ヶ原へはツツジの時期限定でシャトルバスが運用されますが、それ以外の時節では公共交通機関が利用できません。基本クルマ利用となります。ここでは大型バス等の駐車スペースのある北側の大間々駐車場を利用しての散策となります。

同駐車場には展望塔がありますので、駐車場一帯の樹木や花々、それこそツツジの群生を俯瞰できます。

駐車場奥に綺麗なトイレ。その脇に登山道が口を開けています。ミツモチ山へはやしおコースと青空コースの2ルートで周回が可能です。ちなみにミツモチ山の標高は1240m。大間々の駐車場のそれは1278m。ミツモチ山へは数字的には下山になる不思議。実際にはアップダウンがあるので、下山感覚はありませんが。

月の早い時期のアカヤシオ、5月下旬からのトウゴクミツバツツジのピンクと純白のシロヤシオのトンネルを潜りながら、ハイキングを楽しんだ先のミツモチ山には立派な櫓組みの展望台が設置されています。

櫓の展望スポットからは、360度大パノラマで圧巻のツツジショーを堪能できます。緑の大地に赤、白、ピンクのツツジが色添えする様にはうっとりです。

八方ヶ原から矢板市最高地点を越えて釈迦ヶ岳登頂へ

ミツモチ山から県民の森散策も家族連れには人気ですが、登山愛好家のハイキングには少し食い足りなく思われるかもしれません。八方ヶ原の強みは、ガッツリ登山を並行して楽しめるところにあります。釈迦ヶ岳(高原山)という矢板市の名峰が目の前にそびえています。

まずは八海山神社を目指します。大間々駐車場からは林間コースと見晴らしコースの2ルートが用意されています。いずれのルートも1/2ほど行ったところから急登のザレ場となり、本格登山への切り替えを促されるようです。ガレ場の石積みの場所に八海山神社のケルンがあります。標高1539mです。

神社から先へ進むとほどなくで矢板市最高地点(1590m)の標識板を見ることができます。そしてその先に剣ヶ峰。

剣ヶ峰から西北に進んだ先に釈迦ヶ岳(標高1795m)山頂に飛び出ます。山頂には等身大のお釈迦様が鎮座されております。なんとなくアミューズメントパークな趣を感じるかもしれませんね。

下山は大間々までピストンでも構いませんが、剣ヶ峰から八海山神社には戻らず、そのまま登山道を直進して大入道までハイキングを楽しんでもいいかもしれません。

剣ヶ峰〜大入道間でもツツジの季節は、彩りを楽しめます。大入道からは山の駅たかはらキャンプ場と小間々駐車場へ繋がっています。大間々の駐車場までもツツジの散策路は続きます。

マイナスイオンを存分に浴びれる滝巡りも魅力の一つ

八方ヶ原の魅力は春にとどまらず、夏に涼やかなシーンが期待できるのも魅力です。県民の森側に赤滝と創造の滝の2名爆があり、那須方面に向かった先におしらじの滝があります。八方ヶ原から山の駅たかはらを抜け、八方道路を直進して程なく右手におしらじの滝駐車場が現れます。すり鉢状の滝は日光が真上から差し込むと青く光ることで知られています。

親子三代の家族連れなら八方ヶ原だけでもハイキングが楽しめます。また、近辺には涼感溢れる滝でマイナスイオン浴も可能です。そして登山好き仲間となら低山といえども絶景が楽しめる地域の名峰に挑むこともできます。キャンプ場で楽しいディナータイムを過ごし、朝焼けの高原台地から鋭鋒を望む贅沢も、クルマ利用のメリットをたっぷり享受できるのではないでしょうか。