6月の古都鎌倉はあじさい鑑賞で多くの方々が訪れ、小町通りや若宮大路、大仏通りとはまた違う賑わいを見せます。鎌倉の紫陽花の名所といえば、首都圏からの入り口となる北鎌倉は円覚寺、明月院、建長寺が人気トップ3とされています。そこで、あまりメジャーではないスポットを北鎌倉周辺で探ってみました。
鎌倉ならではの竹林×あじさいと庭園鑑賞の贅沢
北鎌倉駅から円覚寺、明月院の人気スポットの賑わいを気にせずに、そのまま建長寺に向かって進んだ亀ヶ谷坂の交差点右手にある長寿寺と亀ヶ谷坂がおすすめ鑑賞スポットです。

長寿寺は足利尊氏が邸跡に創建し、諸山第一位の列に定めた寺院で、臨済宗建長寺塔頭寺院と言います。鎌倉には五山十刹(ござんじっせつ)という寺格が有名ですが、頂点に立つのはそれこそ五山第一位の建長寺です。諸山は五山十刹に次ぐ格式のようです。

長寿寺は平素は境内が非公開なのですが、春〜初夏の春季、そして秋季の紅葉の時期限定で主に週末のみ特別拝観(有料)が可能となります。境内の美しさは鎌倉でも指折りの絶景で知られています。

深い緑の苔に映える本堂。紅葉に包まれる観音堂と趣ある境内を散策することができます。今年は4月・5月の金曜〜日曜日および祝日、6月は水曜〜日曜日に趣のある境内散策と、本堂・書院や小方丈に座して枯山水庭園を眺める贅沢な時間を過ごすことができます。

紅葉は本堂・書院〜小方丈からも座ってゆっくり楽しむことが可能ですが、春の新緑はともかく、あじさいに関しては境内散策での鑑賞となります。ちょうど観音堂裏手となる尊氏の墓のやぐらを見ることができる竹林周辺から、あじさいの淡い世界が広がります。

竹林の縦に広がる美学とあじさいが描く緩やかな円形の花のコラボは、鎌倉ならではの絶景ではないかと思います。竹林とあじさいのコラボは竹寺で有名な鎌倉市浄明寺に立つ報国寺でも楽しめます。ちなみに特別拝観可能の曜日でも雨天は拝観中止となるので、ご注意ください。




