ソトラバ

山で発症したら命の危険も? 熱中症の兆候が出たときの正しい対処法とは

楽しい外遊びはソトラバで。アウトドアWEBメディア Soto Lover

  • 水に手を浸ける
  • 水場で手を冷やす
  • 下る人たち
  • 高原の池

異常な猛暑が続いていた昨年の初秋のこと。まだまだ暑いのは予想できていたので、標高の高いところをスタート地点にして、主に下りのルートをチョイスした日帰りハイキングの計画を立てました。日差しはさほど強くない薄曇りの天気なのですが、風がほとんどなく、9月にしては朝から異様に暑い日でした。

高原の池

スタート地点の標高500m付近までバスで移動したのですが、エアコンの効いた車内から外へ出た瞬間、
「暑ぅ…!」。みんな、口を開けば「暑い」しか出てこない状態。

スタート前に、まずはしっかり水分補給をしてもらい、ゆっくりとしたペースで歩きはじめました。短い間隔で休憩をはさんで、こまめな水分補給をしていたのですが、下るほどに気温が高くなることもあってか、だんだんみんなしんどそうな状態になっていきました。

いつになくだるそうな表情をしている人や、なかには顔が少し紅潮している人もいて、「これはアカン! ヤバいかもしれない……?」予定コースを変え、最短ルートで車道へ続く道を選択しました。車道に出られたら、タクシーを呼ぶこともできる。なんとかそこまで無事に歩けますように……と祈りながら、がんばって下ってもらいました。

下る人たち

沢筋に出たところで、荷物をおろしてもらい、水分を摂ることと併せて、手を沢の水に浸けてもらうことに。

水に手を浸ける

手足を冷やすことで、効率的に体温を下げることができるのです。幸い、しばらく水辺の木陰で涼んだら、みなさん元気になって無事に下山できました。しかし、ひとつ間違えたらたいへんな事態になるところで、恐ろしい体験でした。気温が高いだけでなく、風がないとき、湿度が高いときは、体温が発散しにくいので、要注意です。