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標高3メートルの「超低山」もある? 実は曖昧過ぎる「山」定義とその基準とは

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日本百名山という言葉もあるように、私たちにとって山は身近なものです。子供の頃に、学校行事として登山を経験した人も多いのではないでしょうか。とはいえ、あらためて「山って何?」と聞かれると、答えに詰まってしまいそうですよね。今回は、意外と知られていない「山の基準」についてご紹介します。

驚きの事実! 日本には「山の定義」がない

実は、日本では山について明確な定義がありません。周りに比べて、地面が盛り上がり高くなっている場所を山と呼んでいるだけなのです。国の機関である国土地理院のアナウンスによれば、丘との区別や、ここからが山の始まりであるという判断基準も特に設けてはいないとのこと。

一方で、海外での基準は厳しめの所が多いようです。国や地域によってまちまちではありますが、国際連合環境計画では、高度が少なくとも2500メートル、イギリスでは標高600メートル以上の高地でないと山と見なされません。

どこまでを山と呼んでいる? 日本で一番低い山

日本では山に高さの基準がないとわかれば、次に気になるのはどこまでが「山扱い」されているのかということ。国として公式に認められている低山は存在しませんが、宮城県仙台市にある日和山が日本一低い山と言われているようです。標高はおよそ3メートルで、一般的な平屋建て住宅よりも低いですね…。

ただし、日和山は人工的に作られた築山です。自然にできたものだけで考えるなら、徳島県徳島市の弁天山が最も低いといえるでしょう。標高は6.1メートルほどですから、他国であれば丘だと判断されてもおかしくない高さです。日本は諸外国に比べて山地の割合が多いせいで、山の定義については独特の感覚があるのかもしれません。