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その山頂は行き止まり? 誰にも会うことがない六甲山のマイナーピークを登る「小天狗山」探索

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マイナーピークの山頂はどんなところ?

急登から次第に傾斜が落ちてきて、いよいよ山頂か? と思ったらニセピークだったり。ようやく本物の山頂かな? 何やら看板が取り付けてあります。

道標

あれれ? なんだか向きが違う気がするんですけど。コンパスを出して確認してみましたが、やっぱり間違ってる。看板が落ちていて、付け直した人が向きを間違えたのかもしれません。
土台からしっかりと建ててあるものはともかく、木につるしてあったり、立てかけてあったりする道標には注意が必要ですね。

小天狗山

じつは、このピークには25年くらい前に一度来たことがあるはずなのですが、途中のルートはほどんど覚えてなくて、ほぼ初見。唯一覚えているのは、この山名看板のところに、小さな天狗のお面がかけてあったこと。なくなっちゃったんですね。どこかで天狗のお面を見つけたら買ってこようかなぁ。

山名札の少し先に、東側の眺望がわずかに開けたところがありました。

東側

東六甲の名もなき峰々の向こう側に、甲山のかわいらしいシルエット。そしてその左側の市街地には、阪神競馬場。武庫川河川敷の並木も見えています。遠くには大阪市内のビル群も。もう少し空気が澄んでいたら、生駒山あたりも見えるはずですが、この日は少し霞んでいました。

不思議な名前の山は何やら不穏?

さて小天狗山から、尾根続きでもう一座、「とかが尾山」という不思議な名前の山があるんです。それを越えて、奥池から最高峰へつながっているメジャールートに合流するつもりでした。ところが……。

途中からヤブが深くなってきて、あきらかにあまり歩かれてない雰囲気。しかも、ササをかきわけてたどり着いた「とかが尾山」の山頂には……山名看板の横になんだか不穏なことが書かれています。

とかが尾山

消えかけていてちゃんと読めないのですが、狩猟用の罠がしかけてあって、危ないから入るなということみたい。踏み跡はヤブに覆われているし、足元がよく見えないまま進んで、トラばさみにでも足を挟まれたらえらいことです。まして誰もいない山域。これはアカンやつ……。

中山間地のマイナールートだと、獣用の罠がしかけてあるところはたまにみかけるのですが、まさか都市山六甲山にこんなところがあるとは。ホームマウンテンの知らない一面を垣間見ることになった山行でした。

事前に記録サイトなどをチェックすれば、あらかじめ把握することもできたのかもしれません。しかし、よくわかっているコースで直前の状態を確認する目的ならともかく、未知のコースに行くときに、直近の誰かの記録を見て行くというスタイルはあまり好きではないのです。先に答え合わせをするみたいで。たまにこういう目に遭うことになるんですが、そういうことも含めて、登山も〝オンサイト〟が面白いなぁと思っています。べつに効率を求めて山をやってるわけではありませんから。