縄文時代や弥生時代の生活を垣間見られる「三大遺跡」。発掘規模の大きさや学術的な意義から自然にそう呼ばれるようになりましたが、日本のどこにあるのか知らない人も多いのでは? そこで今回は歴史のロマンが詰まった三大遺跡について紹介します。
登呂遺跡(静岡県) —— 教科書に載った弥生時代の舞台
三大遺跡の中でも特に有名なのが静岡県の登呂遺跡。昭和18年に軍需工場建設の際に木製品や土器片が見つかり、発掘調査が始まりました。戦後は日本で初めて学際的な発掘が行われ、稲作文化を証明したことで知られます。

水田や住居跡が複数見つかり、昭和27年には国の特別史跡に指定。教科書に載るほど知名度が高い、歴史好きなら必見の遺跡です。
平出遺跡(長野県・塩尻市) ——縄文から平安時代までの暮らしを体感
長野県塩尻市の桔梗ヶ原にある平出遺跡は、縄文から平安時代までの290軒を超える建物跡が発見されています。昭和25年から現在まで発掘が続く大規模遺跡です。

隣接する平出遺跡公園には復元住居が並び、実際に中へ入って素材や構造の変化を体感可能。夏休みの自由研究に訪れるのもおすすめです。
尖石遺跡(長野県・茅野市) —— 国宝土偶「縄文のビーナス」と出会える地
長野県茅野市の尖石遺跡は、日本で初めて縄文集落の研究が始まった地。縄文中期の竪穴住居跡が200以上発見され、与助尾根遺跡と合わせて昭和27年に特別史跡に指定されました。

隣接する尖石縄文考古館では、国宝「縄文のビーナス」や「仮面の女神」を展示。妊娠した女性を表現したとされる土偶は保存状態も良好で、一見の価値があります。
豊かな風土と匠の技が息づく「日本三大遺跡」。自宅からアクセスしやすい場所を探して、この夏はぜひ足を運び、歴史ロマンを体感してみてください。
【詳しくはこちら】
◆静岡市立登呂博物館
https://www.shizuoka-toromuseum.jp
◆塩尻市立平出博物館
https://hiraide.shiojiri.com/remains
◆茅野市尖石縄文考古館
https://www.city.chino.lg.jp/site/togariishi/