長野県松本市に位置する人気のレジャースポット「上高地」。国内外から多くの観光客が訪れる理由と、観光前に知っておきたい注意点を紹介します。
特別名勝と天然記念物が共存する地
上高地は日本でも屈指の美しさを誇る山岳景勝地です。すぐれた国土美を示す「特別名勝」と学術的価値の高い自然に与えられる「特別天然記念物」の両方に指定され、自然保護と文化財保護の両面から極めて重要な場所とされています。

長野県と岐阜県の県境にそびえる標高2455mの「焼岳」や日本近代アルピニズムの発祥地とされる「穂高連峰」の姿は圧巻。焼岳の噴火で生まれた「大正池」、穂高神社奥宮の境内にある「明神池」そして上高地のシンボル「河童橋」など水辺を散策できるスポットも多いです。
四季折々の自然の移ろいも見逃せない魅力のひとつ。特に紅葉の季節には山並みが鮮やかな彩りに染まり、一層華やかな景観を見せてくれます。
歴史と格式を受け継ぐ上高地の宿
上高地は景勝地としての魅力だけでなく、宿泊施設の充実ぶりも見逃せません。温泉旅館やホテル、山小屋など多彩な宿泊先が15カ所以上あり、旅のスタイルに合わせて選べます。
入り口近くに佇む「坂巻温泉旅館」は、梓川渓谷沿いに1928年に創業した老舗の湯宿。1984年に新築移転したものの、木材の温もりを生かした客室には今もレトロな雰囲気が漂います。
さらに贅沢な滞在を望むなら、日本初の山岳リゾートホテル「上高地帝国ホテル」がおすすめ。赤い三角屋根が印象的な館内に足を踏み入れると、異国を思わせる趣ある空間と創業以来変わらぬおもてなしが広がります。

上高地を楽しむために知っておきたいルール
上高地は豊かな自然を楽しめる観光地として人気ですが、環境保護のため利用には独自の規制があります。
代表的なのが通年で実施されているマイカー規制。車で訪れる場合は周辺駐車場に停め、シャトルバスやタクシーに乗り換える必要があります。さらに冬季には閉山期間が設けられており、冬山登山は可能でも交通や宿泊、飲食などのサービスは利用できません。

年間120万人もの観光客を惹きつける長野県の上高地。利用ルールを理解したうえで訪れれば、貴重な自然が残る特別なエリアを心ゆくまで楽しめます。
【詳しくはこちら】
◆上高地公式ウェブサイト
https://www.kamikochi.or.jp