ソトラバ

フィールドにはいつもクマがいる! 誤って遭遇しないための予備知識とその対策方法とは

楽しい外遊びはソトラバで。アウトドアWEBメディア Soto Lover

クマの習性をよく知っておくことは防御になる

漠然とクマを恐れるのではなく、クマの習性を少しでも知っておけば避けられることは多くなります。クマは暗いところから暗いところへ、スギやヒノキなど常緑樹のある場所を伝って、姿をカモフラージュしながら移動するので、カーブが多く見通しの悪い山道は注意が必要です。

木の陰や藪の中にはクマがいると思って音を出して歩くことが最大のクマよけになります。川の流れの音が大きい場所や、悪天候などによって音がかき消されてしまう場合はとくに注意が必要です。

キャンプ場

風向きも頭に入れておきましょう。山登りの場合、登りは風向きが上昇気流なので人の臭いを山中にいるクマに伝えやすいのですが、下りは人が風向き側になるので、バッタリ遭遇が起きやすい条件にもなるといいます。またクマの活動時間帯は薄明薄暮型といわれているので、明け方と日暮れ時にはとくに気をつけましょう。

事故が多発するのは春の山菜採りや秋の木の実が成る時期。クマの好物が豊富なときは注意しましょう。山菜採りで下ばかり向いて歩いていると、クマの存在に気づかないで近づいてしまうことがあります。何より山道を歩くときは一人ではなく、複数で音を出しながらゆっくり進むことが基本。またクマの痕跡、たとえば新しいフンや爪痕、足跡、食痕などを見つけたら周辺には近づかないことです。

クマの足跡

北海道在住のお子さんを持つファミリーには、かわいいイラストとともに、ヒグマの生態などをわかりやすく解説した小冊子「ヒグマノート」(300円税込・送料別)を活用して事前に家族でクマの学習を行うのもよいかもしれません。

北海道でヒグマフォーラムなどを開催する団体「ヒグマの会」が発行したもので、B5のノートサイズで持ち歩きにも適しています。

ヒグマノート

<参考>
『ドキュメント クマから逃げのびた人々』(三才ブックス)
https://www.sansaibooks.co.jp/item/book/9845/

『クマ逃げ』書影