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伊勢神宮や出雲大社に使われた木材も! 美しい景観に癒やされる「日本三大美林」とは

楽しい外遊びはソトラバで。アウトドアWEBメディア Soto Lover


国土の約3分の2が森林の日本では、生い茂る木々が美しい景観を作り観る人の目を楽しませてくれます。とくに青森ヒバ・秋田スギ・木曽ヒノキの天然林は、その優れた美観から「日本三大美林」と呼ばれることも。良質な木材も採れるそれぞれの“美林”とは一体どんなところなのか、詳しくご紹介します。

数々の神社仏閣の建築に使われてきた青森ヒバ

青森県の「青森ヒバ」は、樹高30m・直径80cmにも達する日本特有の針葉樹高木。日本国内の約8割のヒバは青森県に生育しています。ヒバは旺盛に成長し始めるまでに長い年月が必要で、暗い林の中でも成長を続けられるのが特徴。

青森ヒバは長い年月をかけて育つため、年輪が緻密で美しく、芳香を放つことでも知られています。また、腐りにくい性質を生かして弘前城や中尊寺金色堂、伊勢神宮、出雲大社、錦帯橋などにも使用されてきました。

東北新幹線「新青森駅」から車で30分ほどの場所にある「眺望山」は、天然の青森ヒバに間近で接することのできるスポットです。登山道が整備されていて、頂上には展望台も。標高140m程度の低山のため、登山初心者や子どもでも気軽に登れます。

秋田スギは軽くてしなやかなのが特徴

「秋田スギ」は秋田県北部を流れる米代川流域の中流から下流部と雄物川流域に集団分布し、ほかにも男鹿半島や鳥海山にも生育。スギは枝と葉の形質から「オモテスギ」と「ウラスギ」に分けられますが、秋田スギはその中の「ウラスギ」に属します。

スギは軽く加工しやすいため古来から材木として利用されてきましたが、とくに米代川流域の秋田杉は材木に加工すると鮮やかな鮮紅色に。ツヤが良く、軽くて弾力性に富むという特徴があります。

能代市二ッ井町にある樹齢250年の秋田スギは、高さ58m、直径164cmもあり、「日本一高い天然秋田杉」として有名。散策路が整備されているため、気楽に見に行くことができます。