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観光だけじゃなく歴史学習にも! 日本に生まれたなら一度は訪れたい景観美を楽しめる「日本三名園」の魅力とは

楽しい外遊びはソトラバで。アウトドアWEBメディア Soto Lover


数ある日本庭園の中でも優れた景勝を持つ3カ所の庭園「三名園」は、ただ美しい庭園というわけではありません。いずれも江戸時代に大名が築造した「大名庭園」であり、その成り立ちから、観光だけでなく歴史学習の場としても人気です。今回は、そんな「三名園」について紹介していきましょう。

藩主の民への想いが込められた「偕楽園」

まずは、水戸市にある「偕楽園」。水戸藩第九代藩主・徳川斉昭によって造園されました。偕楽園という名前には、「領内の民と偕(とも)に楽しむ場にしたい」という斉昭の想いが込められているそうです。

斉昭自ら設計した建物「好文亭」や、国内最大の竹・孟宗竹が1000本以上立ち並ぶ竹林など、見どころが盛りだくさん。梅の名所としても知られており、園内には約100品種3000本の梅が植えられています。

2月初旬から3月中旬頃に開催される「水戸の梅まつり」は、120年以上続く一大行事。美しい梅に囲まれながら、日本の歴史を感じてみてはいかがでしょうか。

冬の風物詩「雪吊り」で有名な「兼六園」

金沢市の中心部にある「兼六園」は、園内を歩き回って鑑賞する「回遊式庭園」の要素を取り入れつつ、様々な時代の庭園手法も混在させて総合的につくられた庭園。加賀の歴代藩主が、180年の歳月をかけて完成させました。いまや北陸を代表する観光名所の1つになっています。

兼六園で楽しめるのは、春の桜や秋の紅葉など、四季折々の風景。なかでも全国的に有名なのが、雪の重みで枝が折れないよう柱や縄で樹木を補強する、冬の「雪吊り」でしょう。樹木の中心から放射状に伸びた縄が雪をまとう景色は、他では見られない美しさ。期間限定のライトアップで黄金色に輝く、夜の雪吊りも見逃せません。

また、市街地に位置しながら、バードウォッチングができる点も兼六園の魅力。セキレイやカワセミ、ジョウビタキなど、1年を通して様々な野鳥を見ることができますよ。