暑い日々が続く北海道。YouTubeチャンネル『コスケの北海道でドライブを楽しむチャンネル』でおなじみのコスケさんが、山深くの秘湖・豊似湖(とよにこ)へのリベンジ旅に出発します。過去に雪で断念したものの、路面凍結の心配はなし。果たして、美しいハート型の湖畔を堪能できるのでしょうか?
隠れた観光スポット「豊似湖」
豊似湖は北海道南部・襟裳岬の近くに位置し、その湖面が逆さハート形に見えることで知られます。かつては北海道を代表するお菓子メーカーである石屋製菓の人気商品である「白い恋人」のCMロケ地にも起用。ただし険しい林道が続くため、じつはアクセスが容易ではありません。
えりも岬で腹ごしらえと寄り道ドライブ
最初の目的地は、北海道の最南端に突き出る「えりも岬」。潮風を肌で感じながら断崖絶壁を眺めると、ドライブの高揚感が一層高まります。岬の展望台からは水平線がぐるりと見渡せ、晴れ渡った日は青い海が地平線までまぶしく輝きます。

麓の寿司店「いさみ寿し」では、鮮度抜群のウニをはじめ、地元産ホッキ貝やボタンエビがのった上ちらし寿司を堪能。コスケさんも「クセがなく、とろける甘さが最高!」と舌鼓を打ちました。食後は黄金色に輝く海岸線を駆け抜ける国道336号(黄金道路)へ。切り立つ崖と深い森に挟まれた絶景ルートを進みつつ、展望スペースで写真撮影を楽しみながら、次の難関・林道の入り口に向かいます。

険しい林道アタックを経て未知の静寂へ
峠を越えていよいよ未舗装の林道へ。入口を抜けると路面は乾いて砂埃が舞い上がり、フリードのサスペンションが細かく揺れるのが手に取るように伝わります。木々のトンネルに差し込む斑光が車内に落ち、日差しの強さを和らげる一方で、突然の森の静寂にハンドルがきゅっと重く感じられます。

このあたりは携帯電波が完全に圏外となるため、万一のトラブルに備えコスケさんは非常食と飲料水を車内に常備。そして熊よけとしてクラクションと熊鈴が手放せません。砂利の轍を慎重に乗り越え、落ち葉や小枝を避けつつ進む道中には、江戸時代に開かれた「猿留山道」の石碑がひっそりと立ち、古の旅人の息遣いを想起させます。

さらに進むと木組みの小さな橋が現れ、まるで時が止まったかのような趣があります。約8kmの道程を越えた先の駐車場に車を停めてエンジンを切った瞬間、鳥のさえずりだけが静かに響き渡り、自分だけの世界に包まれたことを実感します。