ソトラバ

お酒好き必見! 飲み比べも蔵めぐりも楽しめる「日本三大酒処」とは

楽しい外遊びはソトラバで。アウトドアWEBメディア Soto Lover


国内各地で造られる「日本酒」はその土地の風土や文化と深く結びつき観光資源としても注目を集めています。なかでも「日本三大酒処」と呼ばれる名醸地はお酒好きなら一度は訪れたい憧れのスポット。今回はその3つの酒処の魅力を詳しく紹介します。

御香水の恵みを受けた日本酒天国、京都・伏見の魅力

最初に紹介するのは京都府の伏見。名水「御香水」が湧き出るこの地は古くから酒造りに適した土地とされ全国屈指の酒処として知られています。周辺には酒の歴史を学べる博物館や利き酒や飲み比べを楽しめる店舗が点在。日本酒ファンはもちろん海外からの観光客も多く訪れる活気あるエリアです。

京都府、伏見の酒処

伏見にある「増田徳兵衞商店」は延宝3年(1675年)創業の歴史ある造り酒屋で「にごり酒」と「古酒」の元祖として知られています。伏見の酒文化を語るうえで欠かせない老舗の一軒です。また「吟醸酒房 油長」では伏見の全蔵元18社のお酒が常時80種類以上そろい蔵元ごとの味わいを気軽に飲み比べられます。

酒まつりで盛り上がる、広島・西条ならではの奥深い日本酒体験

続いて紹介する広島県の西条は豊かな米と瀬戸内海の海運に恵まれ江戸時代から酒造りが盛んな地区です。明治時代には制度の変化をきっかけに多くの人が酒造りに挑戦しましたが、酒質の低下による「腐造」が相次ぎ廃業する酒造家も増えました。

広島県、西条市の酒処

そんな中で新規参入者の三浦仙三郎が「軟水醸造法」と呼ばれる独自の酒造理論を確立し、この技術を広く共有したことで広島の酒文化は大きく前進しました。

西条といえば毎年秋に開催される「酒まつり」も有名です。全国の銘酒が集まり街中が酒の香りと賑わいで包まれます。お猪口片手に昼から贅沢に日本酒三昧を楽しんでみてはいかがでしょうか。

全国一の生産量を誇る“日本酒の聖地”兵庫・灘

最後に紹介するのは兵庫県の灘です。全国一の清酒生産量を誇る酒処として知られ「灘五郷」と呼ばれる五つの酒蔵地区が連なる一大エリアを形成しています。ここで造られる灘の酒はキレのある力強い味わいが特徴です。

兵庫県、神戸市灘地区の酒処

灘の酒にはリンやカルシウムやカリウムなどのミネラルを豊富に含む硬水「宮水」を使用します。原料の酒米には山田錦が選ばれ「丹波杜氏」と呼ばれる蔵人の長を中心に職人たちの匠の技が息づいています。蔵開きや酒蔵巡りのイベントも毎年開催され“日本酒の聖地”として多くのお酒好きが訪れる名所です。

豊かな風土と匠の技が育んだ「日本三大酒処」。自宅からアクセスのよい酒処を探しぜひ一度足を運んでみてください。