意外に知らない習性だらけ! 蚊の種類と特徴を知ろう【KINCHOの蚊対策講座 vol.01】

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  • 夏のイメージ
  • 蚊が媒介する水がたまったバケツ
  • アカイエカとヒトスジシマカの卵
  • ヒトスジシマカの吸血イメージ
  • ボウフラとオニボウフラ
  • アカイエカの吸血イメージ

 

いよいよ夏本番。水遊びをするにも、夜に屋外で過ごすにもいい季節です。学校が夏休みに入った子どもと、海や山へ出かける計画を立てている人も多いことでしょう。そんな夏に多くなる、いや~な存在が、蚊。

刺されればかゆくて不快な思いをしますし、耳の近くで「プーン」という羽音がするだけで、落ち着かない気持ちになりますよね。こんなに身近な蚊ですが、その生態は意外に知られていないことも多いんです。この夏の対策を考えるにあたり、まずは蚊のキホンについて知っておきましょう。 

お話を伺ったのは、大日本除虫菊株式会社 宣伝部の笹岡さん。大日本除虫菊は、金鳥の渦巻や虫コナーズなどの「KINCHO」の商標でおなじみですね。明治時代、それまで蚊への有効な対策がなかった日本で、殺虫成分を含む除虫菊を栽培し渦巻型の蚊取り線香を発明した、上山英一郎氏が創業した会社です。  

 

蚊と戦うには、まず敵について知ることから 

蚊にはどんな種類がいるのかをお聞きしました。

「蚊は世界で3000種以上いるといわれます。そのうち生き物の血を吸わないのが約800種、残りが血を吸う蚊です。蚊は暑いところを好むので、全体の蚊のうち約2500種が熱帯に生息しているんです」と笹岡さん。

種類の多さに驚きますが、そのうち日本にいる蚊は100種ほど。そして、そのなかで家の周辺でよく見かける蚊は10種程度なのだそう。笹岡さん曰く、

「蚊は常に人を刺すわけではないんです。血を吸うのはメスだけで、それも産卵のときのみ。血を吸うことによってたんぱく質を摂取し、卵巣を発達させて卵が産めるようになります」

では、普段蚊が食べているのは何かというと、花の蜜や草の汁なのだそう。チョウやハチと食べ物が同じというのは、ちょっと意外な気がします。

「プーンという羽音がするのは、羽ばたきの回数が多いためです。たとえば、ハエが1秒間に約330回なのに対し、蚊は1秒間に約600回も羽ばたいているんです」

体が小さく軽い蚊は、風速2m以上になると風に向かって飛ぶことができなくなるそう。そんな蚊にとって、人間の血を吸うのも、子孫を残すための命がけの行為なのです。 

  

この夏に対策すべき、私たちの身近にいる蚊とは?

「私たちの生活圏内における代表的な蚊といえば、アカイエカとヒトスジシマカですね」と笹岡さん。アカイエカの体は淡赤褐色で体長約5.5mm。主に屋内にいて、夕方から夜にかけて吸血するそうです。

 

PHOTO:大日本除虫菊

 

一方で、ヒトスジシマカは黒っぽい体色と、白い縞模様が特徴。草むらや林など、おもに植物の多い場所にいることから「ヤブカ」とも呼ばれています。体長は約4.5mmで、昼から夕方にかけて吸血します。活動するのは主に屋外ですが、家の中に入ってくることもあるとのこと。

 

  

PHOTO:大日本除虫菊

 

活動時間帯や生息域など、ちょっと見ただけでも対照的なこれらの蚊について、さらに詳しくその生態を伺ってみました。 

 

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