三陸の風を感じる日本最長のロングトレイル「みちのく潮風トレイルを歩く」vol.02【宮古~大船渡編】

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  • 三陸では珍しい白い砂浜
  • 碁石海岸の穴通磯
  • 三陸の碁石海岸
  • あっさり醤油味の釜石ラーメン
  • 山田湾の牡蠣棚
  • 重茂半島の魹ヶ埼灯台

「みちのく潮風トレイル」とは、青森県八戸市から福島県相馬市までの東北太平洋沿岸をつなぐ1本の「歩くための道」のこと。青森、岩手、宮城、福島の4県29市町村の既存の道を繋いだルートで設定されており、総延長1000kmを超える日本最長のトレイルです。長い道のりをご紹介するシリーズの2回目は、八戸市~宮古市に続き、宮古市から大船渡市までの区間です。

三陸最大の重茂半島から波穏やかな山田湾へ

宮古市南部に入り、本州最東端の地である重茂(おもえ)半島を目指します。ここは東方に突き出た半島で、先端の魹ヶ崎(とどがさき)は、灯台を転々としながら厳しい駐在生活を送る灯台守夫婦を描いた名作映画の舞台にもなった、魹ヶ埼灯台があります。そこは、姉吉キャンプ場を入り口に徒歩のみで行くことができます。

キャンプ場からは自然道がのびており、徒歩約1時間で魹ヶ崎に行くことができるほか、姉吉エリアにも、津波石碑や津波の高さ表示など東日本大震災の爪痕が各所に残されています。

重茂半島は、山頂から宮古市街地を一望できる月山をはじめ、いくつもの山や峠を越える体力が必要なルートですが、アカマツの巨木や自然のままの美しい海岸が見られる三陸の秘境ともいえる場所。

宮古市から山田町へ入ると「海の十和田湖」と称されるほど波穏やかな水面をたたえる、山田湾が広がります。内陸に深く入り込んだ湾内には無人の大島(オランダ島)と小島が浮かび、カキやホタテの養殖棚が広がります。

このエリアは新海誠監督による、あの最新アニメーション映画の舞台としても知られ、町内にはいくつかの「聖地巡礼スポット」があります。陸中織笠駅から徒歩12分の位置にある山田湾展望広場には、映画に何度も登場するあの扉が!

船越半島から花崗岩海食棚が見られる千畳敷へ

次に、地図で見ると根もとがちぎれそうに狭い船越半島へ。漉磯(すくいそ)海岸から霞露ヶ岳(かろがだけ)に至る道は、海抜0mから山頂(標高514m)までを結ぶ体力が必要なルート。

物資は「道の駅やまだ」や三陸鉄道の岩手船越駅周辺で調達しましょう。露ヶ岳の山の中腹では、山肌が崩れ落ち、赤褐色の岩肌があらわになった赤平金剛の断崖を眺望できます。

ジビエやシャケなどのグルメでも知られる大槌町を抜けると、釜石市へ。釜石ルートは県道吉里吉里釜石線から箱崎半島を1周します。

途中の箱崎半島は、アップダウンの未舗装道路が続き、野生鳥獣が数多く生息するハードなルートで、森・川・海が続くダイナミックな眺望が堪能できます。

白砂青松の根浜海岸から大槌湾をふり返りながら進み、半島の先へ。余裕があれば、突端の巨大な花崗岩の奇岩が敷きつめられた景勝地「千畳敷」や、近代製鉄技術導入の地「鉄のふるさと」釜石市内にある「鉄の歴史館」へ足を伸ばしてみてください。歴史館内のテラスからは釜石湾を一望できます。

市内中心部では、疲れた体を癒してくれる「釜石ラーメン」はいかがでしょうか? 極細の縮れ麺と、琥珀色に透き通った醤油味のあっさりスープが特徴の地元グルメです。

                  

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