食べてみたら鹿肉ソーセージは旨い! ジビエ料理が獣害問題の解決策になる理由とは

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  • キャンプ&グランピングEXPOのほうきのジビエ推進協議会
  • ジビエの専門家の山本暁子さん
  • 鹿のもも肉のスモーク
  • 鹿肉のソーセージ
  • 猪の頭蓋骨

クマ、シカ、イノシシ……。最近ではキョンも加わって、連日SNS上で記事が乱立する獣害問題。人と鳥獣との住み分けという古来からの生活慣習が、今ほどクローズアップされた時代はないでしょう。どうしても避けられない駆除問題ですが、先だって開催された「キャンプ&グランピングEXPO」では日本ジビエ振興協会をはじめ、ジビエ関連数団体が出展していました。ジビエ料理への取り組みは2024年以後、注目の話題になるかもしれません。

イノシシの頭骨展示もあればシカ脚の燻製まで

日本ジビエ振興協会によると全国で26の自治体が参加会員に名を連ねています。そのなかで鳥取県からは2自治体が参加していますが、昨年度の鳥取県内でのクマ、シカ、イノシシによる農産物被害は6000万円に届かんという規模になったそうです。農家にとっては死活問題です。また鳥取県ではジビエ料理にも積極的で、駆除した鳥獣の有効活用を県として後押ししています。

鹿肉のソーセージ

「キャンプ&グランピングEXPO」に鳥取県とほうきのジビエ推進協議会が鳥取ジビエとして共同出展。展示ブースには鳥取県さん新米紹介の他にリアルなイノシシの頭骨が展示され、駆除したシカ脚の燻製やイノシシの焼肉の実演が行われ、焼きたてのソーセージも振舞われていました。

最近ではメディアにも取り上げられることが増え、ジビエはヘルシーで栄養価の高い食材という認識が高まりつつあります。代表的なシカ肉は牛肉に比べて高タンパクで、カロリーは1/2、鉄分は2倍だそうです。またイノシシ肉は豚肉に比べてビタミンB12で3倍、鉄分は4倍とも。ジビエの効能の高さに注目するアスリートも増えていますよね。

現役ハンターも取り組むジビエグルメ

鳥取ジビエブースでは現役猟師の山本暁子さんがスタッフとして調理実演と説明を担当していました。山本さんは「狩猟入門」という本を上梓され自身の鳥獣との関わりを取り上げるだけでなく、獣害の現場や鳥取県のハンター育成に携わり、さらには子供世代への食育にも注力するなど活躍は多岐にわたっています。

鹿のもも肉のスモーク

TVメディアでは東北地方での熊情報が多々ピックアップされていますが、鳥取県でも実際に里に降りてくるようになったそうで、山本さんもイベント開催の数日前に熊駆除に出動されたそうです。もはや全国レベルです。みなさんの居住自治体も明日には、という切迫感を感じますね。

展示していたシカ脚の燻製は実際に鳥取県内で販売されているもので、燻製職人の手による本格燻製です。解体は県認定のHACCP適合施設で農水省が定める国産ジビエ認証取得事業所の「わかさ29工房」によるもの。同社は鳥取県のジビエ事業のリーダー役も務めています。

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