ソトラバ

「蟻の戸渡り」ならぬ「山羊の戸渡り」とは? ナゾ地名に惹かれて六甲山のマイナールートを行く

楽しい外遊びはソトラバで。アウトドアWEBメディア Soto Lover

プチ岩場が連続して冒険気分が楽しめる

このルートは、地元行政が登山道として整備している道ではないので、道標などは一切ありません。ちょっとした岩場が続いて、進路はどっちかな? というポイントが次々と。いろんな踏み跡が錯綜する中、どこを通るのが正解なのか、考えながら進むのが楽しいです。

岩場

激登りパートのあとは、比較的なだらかな尾根道になるのですが、平坦なわけではなくて、地図にも表現されていないような細かいアップダウンが続きます。小さな岩を越えて、登ったり下ったり……。
やがて、ちょっと左右が切れ落ちた狭い場所がでてきました。

痩せ尾根

えーっと……。痩せ尾根ではあるけれど、ナイフリッジというほどでもない。アリというよりは、なんとなくヤギくらいのサイズ感かなぁ。もしかしてコレが「山羊の戸渡り」の名前の由来だったりするのかなぁ……、などと考えながら、落ちるとそれなりにややこしいコトになるので、慎重に通過しました。

尾根の上半は、あまり険しいところもなくなってきて、でも「どっち?」というところは何カ所も。そんな地点のひとつに、なんだかかわいらしい、道標的なものが置かれていました。

ヤギの看板

もしかするとココに地名のナゾが?

誰かが石に手描きしたらしい作品。石のナチュラルな色を活かして尾根線を描き、青空をバックにカッコよく佇むヤギさんと、「GOAT RIDGE」の文字。そうだ!「GOAT RIDGE」と誰かが呼ぶようになって、それを誰かが日本語にしたのかも……?

六甲山は、明治の初めに開港した後、多くの外国人が住むようになりました。彼らがヨーロッパ流の登山文化を持ち込み、六甲山で近代的な登山を実践。それが、日本のアルピニズムの発祥となったという歴史があります。そのため、六甲山には、アイスロード、シュラインロード、ノースロード、などの横文字の地名がとても多いのです。もしかするとココも、元はそんな英語由来の地名のひとつだったのかも……。

尾根を登りきると、杣谷峠というところに出ます。そこから、またしても車道歩きにはなるのですが、せっかく最初にヒツジさんに出迎えてもらったので、牧場をゴールにすることに。

ミルクシェイク

まずは牧場内のカフェで冷た~いミルクシェイクでクールダウン。六甲山牧場のミルク、美味しいので大好きなんです。あとはのんびりヒツジさんを眺めて、疲れを癒して帰ろう。ヤギでヒツジな山レポでした。

ヒツジ