花の写真を撮っているとしばしば現れる虫たち、その姿を観察したり、調べたりすると意外な働きをしているものがあります。身近にいる虫は、時として家に入ってきて厄介だと思ったり、気持ちが悪かったりすることがあると思いますが、例えばハチのように農作物の実りに重要な役割を果たすなど、それぞれ生態系の役割を持っています。今回は身近な虫が私たちの生活にどのように役に立っているかご紹介したいと思います。
花から花へ命をつなぐ旅人【チョウ】
チョウは蜜を求めて花から花へと飛び回る際に、体に付着した花粉を運び、植物の受粉を助けます。とくに花の中心部が深く、ミツバチなどが届きにくい花でも、チョウの長い口吻が役立つことがあります。チョウの働きがなければ、多くの植物が種子や果実をつけられず、地球上の食物連鎖に大きな影響が出ます。
また、蝶は多くの生き物にとって大切な食料源で、鳥や、他の昆虫の餌となりますが、「旅するチョウ」として知られるアサギマダラは、ガガイモ科やキョウチクトウ科などの特定の植物を食べることで体内に毒を蓄え、捕食されにくいようにしています。

嫌われ度は高いけど頼れる益虫【カマキリ】
カマキリは、その鎌状の前足を使って獲物を素早く捕らえる肉食昆虫だからか、嫌われ者のイメージがありますが、バッタ、チョウ、ガの幼虫など、植物を食べる害虫を減らすため「天然の害虫駆除者」として私たちの生活に役立っています。そのため農薬に頼らない農業においても頼もしい存在です。
特定の昆虫が増えすぎることを防ぎ、生態系のバランスを保つ役割を担っています。また、カマキリ自身も鳥やトカゲなどの餌となり、食物連鎖の中で重要な位置を占めています。

幸せを運んでくれる畑のパトロール隊【テントウムシ】
幸せのシンボルとして有名なてんとう虫ですが、種類によっては益虫(人間の生活に役立つ昆虫)にもなります。ナナホシテントウやナミテントウはアブラムシを好んで食べる昆虫として最も有名で、成虫も幼虫もアブラムシを大量に捕食するため、畑や庭の害虫であるアブラムシを減らすことができます。飛ばないナミホシテントウを増やし、アブラムシを退治する自然の農薬として販売もされています。
ただし、ニジュウヤホシテントウなどはジャガイモやナスなどの作物を食べてしまうので、こちらは害虫扱いをされることもあります。
