ソトラバ

休眠に入る真冬以外は注意が必要? 噛まれると血が止まらない吸血鬼「ヤマビル」の生態とは

楽しい外遊びはソトラバで。アウトドアWEBメディア Soto Lover

くっついているのを見つけたらどうする?

昔からよく言われているのは、「くっついているヒルを無理にはがすと、口器が皮膚に残ってあとでたいへんなことになる」という言説。

しかし、じつはこれは誤りだということが最近わかってきたようです。

確かに、ギザギザの歯で皮膚を食い破るのですが、くっついているのは吸盤。引っ張っても簡単には取れませんが、虫よけスプレーをかけるとわりと簡単に取れます。

虫刺されの薬の「キンカン」を塗ったらすぐに取れると聞くので、夏場は常に持ち歩いています。

キンカンと虫よけスプレー

ちなみにマダニの場合は、逆向きになった針状の口器を皮膚に差し込んで吸血するので、無理に取ろうとすると口器がちぎれて皮膚に残ってしまいます。ひっぱってはがすのがNGなのはこちらで、しっかりと食いつかれてしまったら、皮膚科を受診してくださいね。

ヤマビルのことを詳しく知りたいなら……

野生生物からの被害を防ぐには、敵を知ることが一番。ヤマビルに関しては、非常に面白い本があります。

書籍

ヤマビルが多く生息することで知られる鈴鹿山脈の麓で、地元の子どもたちがヤマビルの研究を続けているのですが、その「子どもヤマビル研究会」が出版した2冊。

ヤマビルの生態から、かつて常識とされてきた「ヒルは木の上から吸血対象の生物をめがけて降ってくる」という説がじつは誤りであったことなど、目からうろこの内容が満載。

ほぼ謎とされてきたヤマビルの生態が解き明かされています。

難しい学術書ではなくて、読み物としてとても面白いので、興味のある方はぜひご一読を。子ども研究者たちの活動、すごいですよ。

【参考】
子どもヤマビル研究会
https://ameblo.jp/hiruken2bcqwd5y/

『ヒルは木から落ちてこない。 ぼくらのヤマビル研究記』
https://www.yamakei.co.jp/products/2821063080.html

『拡がるヒルと脱皮の謎 ぼくらのヤマビル研究記』
https://www.yamakei.co.jp/products/2825063760.html