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秋の東京で見られる山野草5選と鑑賞場所【関東エリア】

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ひどい暑さが去ってしばらくすると咲き始める秋の花。とくに山野草は、ひっそりと季節の移り変わりを告げてくれます。スマートフォンやカメラを片手に、花や葉の形、色などを観察することで、その植物の個性が見えてきます。

今回は、秋の関東近郊で見られる、趣のある山野草5選を、その鑑賞場所と共にご紹介します。自生地をご紹介したいところですが、より多くの人が鑑賞しやすいように、公園などをお知らせします。また、おおよその開花時期を書いておきますが、ここ2−3年は、開花の時期は狂い気味のため、開花は地域や施設の情報をチェックするようにしてください。

これでもクレマチスの仲間!【クサボタン】

クサボタンは、花びらのように見える萼(がく)が特徴的なキンポウゲ科の多年草。センニンソウの仲間ですが、ツルではなく直立した植物で、花は釣鐘状の薄い紫色。日本固有種で、本州全体に広く分布し、林縁や草地で自生しています。

開花時期は8月から9月にかけてという場所が多いようですが、筆者が住む八王子辺りでは10月でも咲いています。花が終わると、綿毛のようなふわふわとした果実がつき、こちらも鑑賞の対象となります。国営武蔵丘陵森林公園、筑波実験植物園で見ることができます。

ユニークな形が目印!【カリガネソウ】

カリガネソウは、花の形が空を飛ぶ雁の姿に似ていることから名付けられました。鮮やかな青紫色をした花は、茎から少し離れたところで咲き、花びらの下側が長く伸びて湾曲しているのが特徴的です。7月頃から秋にかけ咲く花で、ピークは9月頃です。低山近くに自生しているため開発などで数を減らしています。

このカリガネソウ、とくに珍しいのは雄蕊と雌蕊が花の外に出て、上に伸びている点です。晩夏から秋にかけて咲き、草丈は50cmから1mほどにもなり、群生している様子は見ごたえがあります。昭和記念公園や、天王森泉公園などで見ることができます。

日本産の希少なミント!【ニホンハッカ】

ニホンハッカは、清涼感のある香りで知られる日本の在来種のハーブでミントの一種です。以前は至る所に生えていたようですが、今は数を減らしている貴重な品種のひとつです。

ミント類は、葉を軽く揉むだけで漂う爽やかな香りが大きな魅力ですが、ニホンハッカはメントール(ハッカ脳)の含有量が多く、ミント類の中でも爽快感が際立ちます。8月から10月頃に小さな薄紫色や白の花を輪状に密集して咲かせます。野川公園 自然観察園、向島百花園などで見ることができます。

ひっそり揺れる秋の小舟【ツリフネソウ】

ツリフネソウは、まるで帆を広げた小舟が吊り下がっているかのような、ユニークな形の花を9月~10月頃につけます。この個性的な花の形が名前の由来にもなっています。

色はピンクから赤紫と、キバナツリフネソウと呼ばれる鮮やかな黄色のものがあり、茎の節からぶら下がるように咲く姿はとても風情があります。

湿った場所を好み、渓流や沢沿いに群生することが多いため、水の流れを感じさせる場所でその姿を見つけることができます。国営武蔵丘陵森林公園や、相模原公園、野川公園などで鑑賞できます。