アウトドアで出会うかも!? 世にも不思議な「水辺のへんないきもの」vol.04【外来種編】

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  • 舌先の突起物で獲物をおびき寄せるワニガメ
  • 淡水性カメで最大種のワニガメ
  • 甲羅がギザギザしているワニガメ
  • 高級食材として有名な上海ガニ

キャンプや登山などのフィールドでは、住宅街などではなかなか出会うことがない生き物に遭遇することがあります。そのなかには外来種もあり、なかには危険な個体もいるので注意が必要です。今回は、アウトドアで出会う可能性のある外来種の生物について、サンシャイン水族館の丸山克志館長にうかがいました。

 

生き物の「へん」に秘められた偉大な力

変な生き物の「へん」とは生き物たちの生にかかわる、偉大な力の事です。人間の視点から見たら、見た目がへん! 生き方がへん! 怖い、ユーモラス、かわいい、なんでこうなったのだろう? と首をかしげたくなるものがいろいろいて、これまで水族館でも特別展で紹介したことがあります。

そこには「個が生きるため」「種として命をつなぐため」人間にはない不思議な魅力がいっぱいあります。人間と違うという視点で見たときには、「へん」という言葉が浮かびますが、その生につながる「へん」には、愛しささえ覚えるものがあります。

 

甲羅がギザギザとしている大型の亀【カミツキガメ】

甲羅の大きさが最大で50cmほどにもなるという大型の亀です。甲羅には盛り上がった隆条と呼ばれる線があり、ギザギザとしています。一方、お腹の甲羅は十字型をしているのが特徴です。

 

 

本来、生息地は北南米ですが、ペットとして飼ったものの大きくなるにつれて狂暴化するために持て余し、遺棄されているものがいるケースもあります。大型個体に咬まれると大怪我をする恐れがあるので近づかないように注意して下さい。

                      

【デ―タ】

■カメ目 カミツキガメ科

■原産地:カナダから南アメリカ大陸にかけて

                          

俊敏性は低いけれどいたずらするのはNG【ワニガメ】

淡水性カメの仲間では最大種です。舌の先にある突起物をエサのように見せかけて獲物をおびき寄せ、捕食するのが特徴です。

大型のものでは体重が100kgを超えることもあり、咬みつかれると大ケガをする可能性がります。ただし、カミツキガメと異なり待ち受け型の捕食行動をとるため人が近づかなければ、咬まれる可能性は低いといえます。

 

 

ワニガメもペットとして流通していたものが何らかの理由で飼い主の手を離れた結果、自然の中に潜んでいて、アウトドアで遊んでいる際などに出会ってしまう可能性があります。

                       

【デ―タ】

■カメ目 カミツキガメ科

■原産地:北アメリカ

                    

上海ガニも日本で発見されている!?【チュウゴクモクズガニ】

チュウゴクモクズガニとは、高級食材でも知られる上海ガニの和名です(中国では中華絨螯蟹)。朝鮮半島の西岸から中国沿岸帯にかけて分布しているカニで、本来は日本には分布していないはずです。

ところが、最近は東京湾でもチュウゴクモクズガニが目撃されています。上海ガニ料理を食べるために、生きた状態で中国から持ち込まれ、それが逃げたものではないかと言われています。

日本にもモクズガニはいますが、チュウゴクモクズガニのほうが、甲前縁の額域のトゲや、前側縁の突起が鋭くなっています。

 

 

チュウゴクモクズガニは土手などに最長2m、最大容積1000㎤もの大きな巣穴を作る習性があり、大量発生した場合には河口部の堤防を侵食し破壊してしまう可能性があります。このまま定着して増え続けると、東京湾に大きな被害をもたらすことが危惧されています。

また、生態系に与える影響が考えられるため、2005年12月に外来生物法に基づく特定外来生物に指定され、生きた状態で日本へ持ち込むことは厳しく規制されるようになりました。それにもかかわらず、東京都港区お台場の海岸で生きた個体が発見された例もあるのが実情です。

食べるとおいしいと言われる上海ガニですが、万一、見かけたら管理者に報告してあげて下さい。

                   

【デ―タ】

■十脚目モクズガニ科

■原産地:中国、朝鮮半島

                                      

本来は日本に生息しなかったのに、無責任に持ち込まれたり、貨物などに交じって運ばれたりした外来種は、水辺でも見られる可能性は十分にあります。刺激をすると咬まれる可能性もあるので、見つけたら自分で捕獲しようとはせずに、自治体などに連絡するようにして下さい。

                        

【取材協力】

■サンシャイン水族館

https://sunshinecity.jp/aquarium/

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