ソトラバこども相談室【鳥編】 vol.04 鳥はいつ、どうやって寝る?

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  • 寝ている鳥
  • カラスの足の骨
  • 鳥の足の骨
  • カラスが寝ぐらに帰る様子
  • ムクドリの写真

夏休みの自由研究で、自分ひとりでは解決できなかったことはありませんか? 特別企画「ソトラバこども相談室」では、「〝ソト〟の不思議を解決します!」をテーマに、専門家の方々に素朴な疑問をぶつけてみました。「鳥編」では、日本鳥類保護連盟(にほんちょうるいほごれんめい)の岡安栄作さんにお答え頂きます。

みんなで寝ると安心! 「集団ねぐら」

そもそも、鳥って寝てるのでしょうか。

「はい、昼寝る鳥と、夜寝る鳥がいます。有名なのは、フクロウです。昼寝て、夜は動いています。スズメやカラスは昼に動いて、夕方、寝床の場所へ移動します」

野生の鳥が寝ているところって見たことないのですが、その寝床って一体どこなんでしょう。

「普段その辺にいるのに、夕方くらいになるとみんなどこかに行ってしまいますよね。みなさんに身近な例でいえば〝ムクドリ〟は秋ぐらいになると、駅の街路樹に集団で〝ねぐら〟をつくります」

ムクドリの写真(フリー画像)

確かに! 夕方になると鳥がものすごい数で駅近くの木に群がっているのを見たことがあります。あれは、寝床だったのですね。

「鳥によっては単独で寝るのもいます。ちなみにスズメも集団で寝ますよ」

スズメってどこに行って寝ているんですか?

「不思議でしょう? 私の家の近所にスズメのねぐらになっている木があって、日が沈む1時間ぐらい前になると一羽、二羽とその木の中に入っていく様子が見られます。あ、ここがねぐらなんだ、と思いました。みんなで、ぺちゃくちゃおしゃべりしているんですが、真っ暗になるとピタッと止まります。すごいです、何百羽ですよ」

私たちの目にとまらない特別な場所ではなく、実は身近で寝ているということなんですね。木の葉にかくれて、枝にとまって寝ているそうです。

鳥が暮らすために木を守ることも大切

「東京では、都会のちょっとした森にカラスのねぐらがあります。夕方になるとカラスが何百と集まってきて、やっぱりカァ~アァ~とおしゃべりしてるんですが、暗くなるとピタリと静かになります。木にとまって寝ています」

カラスが寝ぐらに帰る様子
PHOTO:日本鳥類保護連盟

では、木が無くなったら鳥は寝るところが無いんですね。

「その通りです。木が無くなったら移動します。一例として、ムクドリが1万羽ぐらい、駅前の街路樹にねぐらを作っていたんですけど、人間が追い払いたくて、全部木を切ってしまいました。そうしたら今度はすぐ近くの駅に……」

どうしてそんなに人のいるところがいいのでしょう……。

「人のいるところは比較的安全なんですね。ヘビ、カラス、猛禽類など全く来ないわけではないですが、人が多いと来づらい。また集団でいれば、何かが起こった時に誰かひとりがヤバイ! と気づけばみんなが助かる。誰かひとりはやられちゃうかもしれないですけどね」

生き残るために、いろいろなことを知っているんですね。

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