あなたはどれが好き? イケメンな爬虫類 vs キュートな爬虫類【へんないきもの・爬虫類編 vol.03】

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  • 迫力たっぷりのイリエワニ
  • ヘビクビガメ
  • ミヤコカナヘビ
  • ヒョウモントカゲモドキ
  • ビルマニシキヘビ

種類によって大きく姿が異なり、個性的な印象を受ける爬虫類ですが、「かっこいい!」と思わず言いたくなったり、「かわいい」ってほほえましくなったりする爬虫類もたくさんいます。そこで、上野動物園の両生爬虫類館で人気がある、イケメン系とキュート系の爬虫類を、東京都恩賜上野動物園のは虫類館飼育展示係長の高橋英之さんにうかがおうとしたところ……。

「見た目が千差万別でそれぞれに良さがあって、飼育員によっても意見が分かれるので、かっこいいや、かわいいでくくるのって、本当に難しいんです」と高橋さん。でもそこをあえてとお願いして、かっこいい爬虫類とかわいい爬虫類を2種類ずつ選定してもらいました。

かっこいい系:ワイルドでかっこいいといえばやっぱりワニ

「やはりかっこいいといえばイリエワニではないでしょうか。お客様に聞いても両生爬虫類館のなかで一番印象に残ったという声が多いです」(高橋さん)。

イリエワニは7~8メートルほどにもなる大型のワニで、するどい目や大きな口も迫力満点です。

野生のイリエワニはインド南部、パプアニューギニア、オーストラリア北部などの、淡水と海水が混じり合う河口近くに生息し、海でも川でも泳げます。

「イリエワニは広範囲に分布していますが、泳いで渡ったからだと考えられています。静かな海ならばものともしないですね」(高橋さん)。

イリエワニはワイルドかつアスリート系のイケメンのようです。

【DATA】
イリエワニ
学名 Crocodylus porosus
分類 ワニ目 クロコダイル科 クロコダイル属
分布 アジア大陸(インド南東部、ベトナム 、フィリピン、スンダ列島など)、ニューギニア島、オーストラリア、カロリン諸島

かっこいい系:セクシー系イケメン「ビルマニシキヘビ」

ワニの次にイケメン枠で人気なのが、大きなヘビのようです。するどい目と大きな口、しなやかな体はワイルドかつセクシーという印象を与えます。

「ビルマニシキヘビは大きいもので4メートル以上になるのですが、シャープな顔をしていてかっこいいですね」(高橋さん)。

体には美しい模様が入り、性格は温厚だと言われています。ただし哺乳類でも簡単に体に巻きついて絞め殺して捕食するので注意が必要です。目は良くないようですが、臭いをかぎ分けられる舌を使って獲物を探します。

【DATA】
ビルマニシキヘビ
学名 Python bivittatus
分類 有隣目 ニシキヘビ科 ニシキヘビ属
分布 東南アジアなど

かわいい系:つぶらな瞳の「ヒョウモントカゲモドキ」

ペットとしてもとても人気が高いのがヒョウモントカゲモドキ(レオパ)です。もちろん上野動物園でも人気があります。

「ヒョウモントカゲモドキはトカゲというよりもヤモリに近い仲間ですね。飼うのにもちょうどいいお手軽サイズなので、一般の方にも人気があるようです」(高橋さん)。

体長は頭と胴を合わせて、オスが10~15センチ、メスが11~13センチと小柄。体に茶色い斑紋が入り、目はとってもパッチリとしています。

【DATA】
ヒョウモントカゲモドキ
学名 Eublepharis macularius
分類 有鱗目 トカゲ亜目 トカゲモドキ科 分布 アフガニスタン南部および東部、インド北西部、パキスタン、イラン東部

かわいい系:キュートさ日本代表「カナヘビ」

カナヘビもかわいさでは負けていません。カナヘビの仲間は名前に「ヘビ」と入っていますが、ヘビではなく4肢のある正真正銘のトカゲです。小さくてしなやかな体に、真っ黒の目が印象的です。日本には、ニホンカナヘビやアオカナヘビなど6種類のカナヘビが生息しています。

「なかでも、当園でも展示しているミヤコカナヘビは青くてとても美しい姿をしたカナヘビで人気があります。顔もとてもかわいいですね」(高橋さん)

ミヤコカナヘビはその名の通り、宮古列島に生息しています。生息数の減少が懸念され、沖縄県の天然記念物に指定されています。

「今、日本各地の動物園でミヤコカナヘビも含めた南西諸島の生き物を殖やして保全をする取り組みをしています。貴重な固有種や自然を守っていきたいですね」(高橋さん)。

【DATA】
ミヤコカナヘビ
学名 Takydromus toyamai
分類 有鱗目 カナヘビ科 カナヘビ属
分布 宮古列島の宮古島、大神島、池間島、伊良部島、下地島、来間島


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