晩秋の空にふわふわと舞い上がる雪虫。その姿を見ると、いよいよ冬の足音が聞こえてきたと感じる方は多いでしょう。雪虫が出ると雪が降るという話は、特に寒冷地に住む人にとっては馴染み深いものはないでしょうか。しかし、このふわふわしたものは何か? ということや、なぜ雪虫が飛ぶと「雪が降る」と言われるのか、ということを知りたい人のために、雪虫の正体となぜ彼らの飛翔が雪のサインとなるのかを深掘りします。
雪虫って一体どんな昆虫?
「雪虫」は特定の昆虫の種名ではなく、白い綿状の分泌物をまとい、晩秋に集団で飛ぶアブラムシの仲間の総称で、トドノネオオワタムシ、リンゴワタムシなどがいます。北海道ではトドノネオオワタムシが大量発生し、ニュースにもなる程で、髪や衣服に本物の雪のように積もったり、車などが汚れるなど人の生活にも影響が出ます。

雪虫と言われるものの仲間は、植物間を季節により移動します。例えばトドノネオオワタムシであれば、ヤチダモで孵化し、初夏に翅を持つ個体が生まれトドマツの根へ移動。そこで翅がない状態で多数繁殖。そして秋の終わりが近づくと、ヤチダモへ戻るための翅を持った雪虫が生まれ大移動する姿が雪虫の正体です。

「白い綿」の正体
雪虫を雪のように見せているふわふわとした白い物質は、実は蝋(ロウ)でできた綿毛です。彼らは植物の汁液を吸って栄養を摂取しますが、その過程で炭素が過剰になります。これをただ排出するのではなく、体内から分泌して身にまとっているのです。この白い綿は、体を保護する役割があるとも言われています。

また、雪虫と同じく蝋を身にまとう昆虫に、ハゴロモ(羽衣)類の幼虫がいます。ハゴロモの幼虫も、白い蝋状の綿を付けていますが、雪虫のように風にふわふわと舞うのではなく、植物の上をジャンプしながら移動します。このように白い「綿」を持つ虫は他にもいますが、晩秋に空中を漂うのが雪虫の特徴です。


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