雄大な自然の中で、淹れたてのコーヒーを味わう。仲間と卓を囲んで、温かい食事を楽しむ。アウトドアでの食事の時間は、何にも代えがたい特別なひとときです。そんな大切な時間に、使い捨ての食器ではなく、もっと趣があり愛着の湧く器があったら、キャンプの質はさらに高まるはずです。アウトドアのリーディングブランド「モンベル」が、日本の伝統工芸「輪島塗」とコラボして、そんな願いを形にした器をリリースしました。

伝統工芸とアウトドアの出会いが生んだ「野漆器」
石川県輪島市で、職人の分業制によって受け継がれてきた、日本を代表する漆器の輪島塗。明治中期創業の塗師屋「藤八屋」は、その伝統技術を守りながら、現代の暮らしに調和する製品を手掛けてきました。そのものづくりの姿勢は、モンベルが掲げる「Function is Beauty(機能美)」の思想と深く共鳴するものでした。
2023年、「アウトドアでも気軽に使える本物の漆器を」という共通の目標のもと、両者の共同開発がスタート。そして生まれたのが、この「野漆器」。輪島塗の伝統と技を、フィールドへと持ち出すために作られた、新しい発想のアウトドア用食器なのです。
自然素材だけが生み出す本物の機能美
「野漆器」の最大の特徴は、原材料がすべて自然由来であること。器の素地には、サトウキビのしぼりかすと竹の繊維から作られた紙を採用。そこに塗師の職人が、生漆を塗り重ねて仕上げています。

手にすると、漆器ならではのしっとりとした質感が伝わり、口当たりも驚くほどなめらか。野外で過ごしながら和の空間にいるような、心落ち着くひとときを演出してくれます。また、漆は天然の抗菌作用をもっており、アウトドアでの衛生対策において、安全性につながる心強い機能といえます。


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