先日、六甲山地の文太郎道を一緒に歩いてもらった登山父子たかしさんとたつきくんと、再び六甲を探索することに。今回は北斜面の奇景を訪ねてマイナールートを歩きます。
茅葺民家が点在するのどかな山里「船坂」を起点に
六甲山の北麓、標高約400m付近にあるのが船坂という集落。鎌倉時代に有馬温泉の再興に尽力した仁西上人が、湯舟に使う木材を切り出したことから「舟坂」(船坂)という地名がつけられたと伝わっています。古来、有馬の温泉へ行く人々が往来した街道が通るところでもあります。学生さんやボランティアさんの手で修復された古民家が点在する集落を起点にまずは登山口へ。

近年、雪が積もることが少なくなってきている六甲山ですが、今年はちょっと例年と違って、春になっても雪が降る日がありました。この日も、前の夜に雪が降ったみたい。登山口はうっすら雪化粧していました。

雪が積もって白くなった登山道をたどって行きます。たつきくんは雪道をものともせずにしっかりとした足取りで登ります。しばらく行くと、何かの足跡を発見!

大きな足跡と、小さな足跡が混在しているコレは…… ウサギです。雪が積もると、森の中に残された動物の活動の痕跡(フィールドサイン)を見つけて、動物の行動を探る「アニマルトラッキング」が楽しめるのがいいですね。イノシシやリス、鳥の足跡も探せばみつかるはず。船坂峠まで登り、六甲全山縦走路を東へ向かって進みます。

大平山を越え、大谷乗越を越え、宝塚市の最高峰である岩原山へ。ここから縦走路を離れて、プチバリエーションルートを行きます。

整備された登山道ではないので、けっこう急なところや不安定なところもあるのですが、たつき君の足取りは着実。しかし、父のたかしさんは、目を離すことなく、小さな登山家を見守っていました。