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奥多摩三山の名峰「大岳山」! 涼やかな滝と沢沿いルートで混雑回避の夏山ハイクを満喫

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奥多摩の大岳山(おおたけさん・標高1267m)は御前山、三頭山とともに、奥多摩三山に数えられている人気の山です。山頂に至るルートは豊富で、代表的なのはJR中央線・御嶽駅から御岳山を経由するルートかと思います。ビギナー向けの御岳山から比較的短時間で縦走できることもあり、週末登山では大岳山頂に足を延ばすハイカーも多数いるようです。そこで気になるのが南側のルートです。

探検気分が味わえる鍾乳洞のあるアスファルト林道から

大岳山に登るルートは上記ケーブルカーを利用して登れる御岳山経由以外には、JR中央線・奥多摩駅から愛宕神社〜鋸山経由、もしくは御前山からの縦走ルート。東側からは日の出山経由と南側の天狗滝・綾滝ルートと大岳鍾乳洞ルートと多数あり、コース選びの楽しさも加わるかと思います。

今回注目したのは大岳鍾乳洞ルートです。同ルートはJR中央線・武蔵五日市駅から西東京バス上養沢行きで大岳鍾乳洞入口バス停で下車。右手に沢が流れる舗装された林道を進みます。採石場のトンネルを抜け、キャンプ場、鍾乳洞を目指します。

大岳鍾乳洞は東京都の天然記念物に指定されている鍾乳洞で、昭和36年(1961年)に発見され、翌年に開業。全長約300mの鍾乳洞は電灯完備で所要時間にして30分前後の非日常な探検気分を味わえることで知られています。入場に必要なヘルメットはレンタルで用意されています。登山前でも下山後でも立ち寄れるスポットかと思います。

大岳鍾乳洞を行き過ぎてほどなくアスファルト林道の終点から、関東ふれあいの道の登山道ルートに踏み入ります。この林道終点に4〜5台程度の駐車スペースがあります。大滝見学に立ち寄る観光客の方も利用しているようです。

落差30mの大滝と苔むす沢沿いの涼やかルートを登る

関東ふれあいの道は「鍾乳洞と滝のみち」のサブネームが付記され、同ルートから馬頭刈(まずかり)尾根に登り天狗ノ滝を経て払沢の滝入り口に至る9kmの道とされています。風流な苔むした渓流と滝を楽しみながら登山道は度々小さな橋を渡ります。そして大滝が現れます。

大滝の滝壺を渡る橋から急登に取り付きます。この滝は落差30mあるそうです。春は新緑、夏は涼しく、秋の沢紅葉と登山に彩りを加えてくれるルートでもあります。ちなみに大岳山中にはもう一つ大滝があるそうで、区別化のために大岳沢大滝となるそうです。もう一つの大滝は反対側の海澤大滝です。

標高約650mの大滝からの急登はさすが奥多摩三山。つづら折りにサントリー天然水の森を登り、馬頭刈尾根に合流します。標高約1000m地点です。標高1267mの大岳山頂まであと一息ですが、ここからも急登は続きます。

途中、御前山・鋸山方面への分岐と大岳山荘側への巻道へと2度分岐点が現れます。大岳山荘へ向かうルートには案内表示がないので、直登する場合は要注意です。