「僕たちの好きなキャンプ場 vol.5 」神戸市立自然の家【近畿エリア】

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厳冬期の摩耶山上で野宿する「越冬隊」

都市部に隣接する低山とは言え、冬はそれなりに寒いので、とてもキャンプを楽しめる感じではない。原則として気候がいい時期の活動なのだが、「越冬隊」として真冬に野宿をしたこともある。

                     

                     

あるとき、巨大なティピを借りることができたので、薪ストーブをガンガン焚きながら、真冬のキャンプが行われた。“越冬隊”と名乗って、厳寒の摩耶山の夜を体験。テント内で使用できるミニサイズの薪ストーブがあることにも驚いたし、薪ストーブが設置できる仕様のテントがあることにも驚いた。

                     

                     

ティピの内部で使用できるミニサイズの薪ストーブがあって、外は震える寒さでも、薪ストーブのおかげでテント内は極楽だ。煙突が外へ突き出しているので、内部に煙が充満するようなことはなく、快適な使い心地であった。

                    

「1000万ドルの夜景」を眺めるナイトハイク

キャンプ場から徒歩約30分、摩耶山の「掬星台」という展望台は、神戸から大阪湾に隣接する大都市圏が一望できるビュースポット。真っ黒な海と、無数の街灯りがきらめく都市部とのコントラストが見事で、日本三大夜景のひとつにも数えられているゴージャスな眺めが楽しめる。

                    

                     

また、施設から北へ20分ほど歩いたところには、愛らしい羊たちに癒される六甲山牧場がある。

緑が美しい芝生が気持ちのいい丘の上から、日が短い季節限定ではあるが、美しい夕陽が眺められることは意外と知られていない。また、行けば必ず食べるのがお約束となっているのがオリジナルのソフトクリーム。チーズが隠し味に使われていて、一般的なミルク味のソフトとはひと味違ってコクがある。

                        

                                     

搾りたてのミルクもとても美味しくて、ボトルに入れてシェイクするとバターが分離できるらしい。これを持って、走って下山したらきっと街に着く頃バターになっていると思うのだが、残念ながら牧場外への持ち出しは禁止になっている。

都市部からのアクセスがよく、山上にもいろいろな施設がある六甲山は、“都市山”と呼ばれている。山上部が開発されているとは言え、人工的な施設のすぐそばは自然でいっぱい。少し奥まったエリアでは、街灯りも見えないので、漆黒の闇と星空が楽しめる。手軽に行ける摩耶山なら、テント泊デビューにもぴったりだと思う。

                  

【データ】

■施設名:神戸市立自然の家

■住所:神戸市灘区六甲山町中一里山1-1

■営業期間:通年営業

■URL:http://www.kobe-sizennoie.com/

※2023年4月現在の情報です。最新の情報につきましては施設にお問い合わせください。

 

■著者:根岸真理

1961年、兵庫県神戸市須磨区生まれ。1歳前に親に連れられ須磨アルプスで登山デビュー。ハイカー歴60余年、アルパイン歴30年のアウトドアライター。『六甲山を歩こう!』(神戸新聞総合出版センター)ほか六甲山関連本を4冊上梓。『神戸新聞』のおでかけ情報欄「青空主義」に月イチで六甲山情報を執筆中。

http://653daigaku.com/information/14176/

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