熱中症の危険だけじゃない! 夏キャンプの天敵「虫」を撃退する「防虫対策」が外遊びの成功に導く

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虫だけじゃなくヤマビルにも注意!

最後に虫ではありませんが、山や森林でのキャンプで注意して欲しいのは「ヤマビル」です。ヤマビルは北海道を除く日本全国の湿度の高い森の中へと生息地を拡大し、人が吐き出す二酸化炭素や体温を感知して集まる習性を持っています。静かに近づき、人に襲いかかるグロテスクな生き物はミミズやゴカイの仲間で人の血を吸う恐ろしい吸血生物。

人の肌に吸着してのこぎり状の歯で皮膚を食い破って吸血をするのですが、吸血と同時にヒルジンという痛みをなくす物質を放出することで、血を吸われている間に痛みを感じることはありません。最初は細長いミミズのような形をしていますが、血を吸い続けることで丸々とした姿になります。

対策としては露出の多い服装やサンダルなどの軽装で山や森に入らないこと。そして、ズボンの裾を靴下の中に入れて足元からヤマビルが入り込まないようにしてください。このスタイルはヤマビルだけでなく重篤な症状を引き起こすマダニの寄生も防止することもできます。

ヤマビルに血を吸われている場合には、無理やり剥がさず、専用のヤマビル忌避剤やメンソール系のローション(シーブリーズなど)、塩、または飽和食塩水(水に溶ける最大量の塩水)をスプレーボトルに入れておき、吹きかけることで剥がすことができます。

タバコやライターの火をヤマビルに近付けるのも有効な方法になりますが、この方法を試す場合には火傷をしないように注意してください。吸血された場合には、患部に付着しているヒルジンを血と共に押し出し、清潔な水やアルコールで消毒した後に虫刺され用の軟膏などを塗り、絆創膏で傷口を保護してください。

軟膏のイメージ

夏休みを前に、涼を求めてキャンプに出かける人も多いことでしょう。キャンプでは、しっかり防虫対策を施し、万が一のために抗ヒスタミンの軟膏やかゆみ止め剤、消毒用アルコール、絆創膏などの救急セットを用意しておくことも大切。また、病院や緊急を要する搬送に備えて保険証、または保険証のコピーを携帯することも忘れずに。キャンプ中やキャンプ後に症状が悪化した場合には、絶対に我慢をせず、速やかに病院へ行き適切な治療を受けて下さい。

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