秩父の大自然を体感できる穴場音楽フェス「WIND PARADE’23」ルポ【前編】

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昼も夜も心地よい風を感じる

1日あたりの出演バンドは4組で、昼過ぎから夜19時過ぎまで音楽に浸れるのが、本当に素敵でした。日中も心地よいですが、少し涼しくなり秋の雰囲気を感じられるようになった夜の、あの独特の空気はなんともたまらないもの。会場の外には秋の虫の声も響き、季節の移ろいも感じられました。

暗くなったステージ上では出演者のセッションも行われ、この日の最高潮を迎えました。少し張り詰めた緊張感と、実力のある音楽家たちのつくる幸せな空気に酔い、そして、音楽と光のシャワーにうっとりしてしまいました。

野外音楽イベントの魅力が凝縮!

何より自然あふれる、秩父ミューズパークは実に気持ちよかったです。木々が生い茂る山のなかに作られた施設なので、空気も澄んでいました。都心からのアクセスが良好なのに、しっかり自然を満喫できるフェスでもあるんです。

そういう意味で象徴的だったのは、ハナレグミの演奏中に晴れ間が出たことでしょうか。前日に台風が過ぎ去り、この日もずっと曇り空が広がっていたのですが、2番目に登場したハナレグミが『明日天気になれ』を歌うと、太陽と青い空がのぞいたのです。

これにはもう、会場全体が大盛り上がり。自然と一体になれるこんな奇跡こそ、野外音楽フェスの醍醐味かもしれません。音楽だけでなく自然の素晴らしさも全身で体感できる素敵な1日でした。

                      

■半澤則吉(はんざわ・のりよし)

フリーライター。福島県出身。15歳から音楽活動を開始し、現在もライブハウス記事を執筆する音楽好き。フジロック、サマーソニックといった巨大イベントはもちろん、小さなフェスにも頻繁に足を運ぶ。 

https://www.instagram.com/hanzawanoriyoshi/

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