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焚火台にもトランスフォーム! 超精密加工技術を駆使した「1台2役」の魚焼きグリルの誕生物語とは

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縦型グリルから焚火台へ変身!

川釣りを楽しむ人にぜひおすすめの新ガジェットが、この「Angrill」。魚を焼くことに特化した折りたたみ式。軽量で、一度に最大4匹を焼くことができます。素材にじっくり火が通る囲炉裏のようなグリルで、肉や野菜を焼いてもおいしく仕上がります。

8枚からなる本体のパネルを組み立てると、縦型のグリルが完成。そして、パネルを組み替えるとスタイリッシュな焚火台にトランスフォーム。1台2役のキャンプギアです。

このアイテムを手掛けたのは、愛知県春日井市の精密機械加工会社「来光工業」が展開するアウトドアブランド「Definitely(ディフィニトリー)」。来光工業は 1/1000mmの誤差を管理し、航空機・宇宙産業・自動車・工作機械などの超精密が求められる部品加工を得意とする会社です。

精密機械の会社がキャンプギアを作ることになったきっかけは、10年ほど前の社長の体験からでした。

精密機械加工会社が作るキャンプギア

社長の玉利さんは、家族とキャンプに行くようになったとき、購入した鉄板があまりにも雑に作られていたことに驚きます。そこで、自社の技術を活かし、ソロキャンプ用の鉄板を作ることに。5ヵ月間研究を重ね、鉄板の厚さで微妙な傾斜をつけ、肉などを焼いたときの余分な油が1ヵ所に流れて集まり、排出できるように工夫しました。

50枚を目標に販売すると、それが160枚も売れたことで、キャンプ用品のブランド化を本気で進めようと考えたのです。

玉利さんが次に手掛けた「Angrill」をデザインしたのは、当時、名古屋市立大学芸術工学研究科にて、プロダクトデザインを専攻していた井倉芳弥さん。2021年度「TOKAI PRODUCT DESIGN AWARD」の最優秀賞作品で、この受賞作品を「Definitely」で製品化することになります。