咬まれた痕がパンパンに腫れることも! 身近な吸血生物の〝生態と対策〟【vol.04 アブ・ブユ・ヌカカ】

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極小だからこそやっかいなヌカカ

体長1~2mm程度と、ブユよりもさらに小さいのがヌカカです。日本全土に分布し、4~9月に川沿いや海沿いなどで大量に発生するケースがあります。

「『糠のように小さな蚊』という意味から名づけられたハエの仲間です。ブユよりもヌカカのほうが大量に発生して何十か所も刺されることがあります。刺されると、強烈なかゆみを伴う赤い発疹ができます」(西海さん)

ヌカカは非常に小さいので、網戸をくぐって家屋に侵入したり、衣服の隙間からもぐり込んだりして刺すこともあるといいます。刺された後、体質によっては強いかゆみが数週間以上にわたってかなり長引くケースもあるのだとか。

「アブ、ブユ、ヌカカに咬まれた際の応急処置は、基本的に同じです。なるべく早く清潔な水で、患部を絞り洗いしてください。しっかり水で洗うことで冷却することもでき、腫れを抑える効果が期待できます。その後は、抗ヒスタミン軟膏を塗っておくと、同じくかゆみや腫れの軽減が期待できるでしょう」(西海さん)

登山の際などは、応急処置用に、飲み水とは別にペットボトル入りの水を1本用意しておき、それで患部を洗うとよいとのこと。

遭遇するとやっかいな3種類のハエの仲間。何も対策せず咬まれたり刺されたりすると、ひどい腫れやかゆみ、痛みに、楽しいはずの時間も苦い思い出になってしまうかもしれません。

肌を露出しない服装で、虫よけスプレーと水入りペットボトル、抗ヒスタミン軟膏を持参するなど、十分に対策をとりつつアウトドアを楽しみたいものです。

                        

【取材協力】

■一般社団法人セルズ環境教育デザイン研究所

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