何種類くらいの野鳥を探せる? 「水元公園」で野鳥観察【関東エリア】

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  • 鮮やかな黄色のオスのキビタキ
  • オオタカの飛翔する様子
  • 巣にいるオオタカの親と幼鳥
  • 地味な色味のメスのキビタキ
  • メスのアカゲラと幼鳥
  • 後頭部の後ろが赤いオスのアカゲラ
  • 水の中に佇むダイサギ
  • 木に止まるオナガ
  • ユリカモメが川の上を飛ぶ様子
  • 中洲で休むカワウやカモ
  • 杭の上に止まるアオサギ
  • 木々の間から見える野鳥の姿
  • 公園内の水路

野鳥観察というと山を思い浮かべる人が多いと思いますが、水辺は水鳥や野鳥の宝庫。今回は東京都23区中で最大規模の公園である水元公園に野鳥を探しに行ってきました。

水元公園は東京都葛飾区と埼玉県三郷市との県境に位置する池「小合溜(こあいだめ)」に沿って作られ、96.3ヘクタールの面積があり、その広さは新宿御苑のおよそ1.6倍です。公園に沿った小合溜だけではなく、公園内にも水路があり多くの人が釣りを楽しんでいました。

見晴らしの良い中央広場。キャンプ場などが公園内にあり、ポプラやメタセコイアなど様々な樹木のほか、春には桜、6月上旬から下旬にかけて20万本が花を咲かせる花菖蒲園など、野鳥以外にもたくさんの楽しみがある公園でもあります。

そんな水元公園は、都心から比較的近いにも関わらず、野鳥観察アプリでは162種類もの野鳥の観察報告があり、野鳥観察する人にも有名な場所です。

本当に23区内? と思わず疑う数の野鳥が生息

水元公園では、山では見られない水辺の鳥が見られますが、それ以外にも都内では珍しい鳥であるオオタカや、オオルリ、サンコウチョウ、エゾビタキなどが観察できるそうです。

その他、一年中見られる留鳥のカワセミ、シジュウカラ、アオサギ、メジロ、コゲラ、ハクセキレイ、夏には、コアジサシやオオヨシキリ、冬には、ルリビタキ、アトリ、キクイタダキなどが観察できます。

筆者が訪れたのは春真っ只中、ちょうど冬鳥が旅立ち夏鳥がやってくる前。ということで、今回は珍しくはないけれど、見やすくて撮影がしやすく、自宅周辺では見ることができない鳥を見ることを目的に水元かわせみの里からスタートしました。

初級者が実際にどれだけの種類を観察できたのか?

筆者が実際に探鳥を行った結果、アオサギ、オオサギ、コサギ、オオバン、カワウ、シジュウカラ、エナガ、コゲラ、キジバト、ヒヨドリ、ハシブトガラス、ムクドリなどの留鳥を見ることができました。

また、姿を消す前のシメ、コガモ、オオバン、ユリカモメ、ヒドリガモ、ツグミ。そして春になってやってきたツバメなどの野鳥を観察することができました。

今回観察した鳥や、水元公園で晩春から夏頃に見られるオススメの野鳥をピックアップしてご紹介します。

ブルーグレーの長い尾が写真映えする「オナガ」

写真写りもよく、大きくて観察しやすいオナガは風流な姿に似合わない声で鳴くカラスの仲間です。名前の通り長い尾が特徴で、全長は34~39cmですが、その内20~23cmが尾なので、サイズ的にはムクドリくらいです。

大きく特徴的な声で鳴き、木の隙間からでもよく見えるブルーグレーのカラーで見つけやすく、写真映えもするので野鳥に興味があるけれど、難しくてよくわからないという人にもオススメです。一年中見られる留鳥ですが、筆者の自宅近くでは春から夏にしか見かけないので、場所によって観察できる時期などが異なる可能性があります。

白いサギの中で最大の大きさ「ダイサギ」

シロサギと言われる白いサギは実は3種類いて、それぞれ大きさが異なり、大・中・小のサイズがあるため、ダイサギ・チュウサギ・コサギという名前です。なかなか見分けが難しいダイサギ・チュウサギ・コサギですが、アオサギと同じ大きさで全長90cm程の大きさなのがダイサギです。水辺に多く生息し、魚や水生生物を食べています。春から夏にかけて日本やってくる渡り鳥でペリカンの仲間です。

オスメスの区別はなく、なんといっても、真っ白な羽毛が美しく、サイズが大きいためにスマホでも撮影しやすく、是非観察してほしい野鳥の一種です。

スタイリッシュなカラーリングが魅力「アカゲラ」

取材中、カメラを持ってたくさん人が集まっていたので声をかけたところ、多くの人が見上げる先に、ほんの少し前までアカゲラがいたとのこと。コゲラはよく見かけるものの、アカゲラは滅多に見ないため残念な思いをしました。

そんなアカゲラは留鳥で24cm程の大きさのキツツキの仲間。サイズ的には見つけやすい野鳥なので、木々の間からコツコツと音がしたらアカゲラの可能性があるので探してみて下さいね。

オス・メス共に下腹から尾にかけて赤く、またオスは後頭部辺りに赤が入りますが、メスの後頭部には赤い羽はありません。また幼鳥はオス・メス共に頭に赤い羽毛が生えています。

鮮やかな黄色と美しい鳴き声が特徴「キビタキ」

小鳥の爽やかな鳴き声のイメージそのままの綺麗なさえずりをするキビタキは、鮮やかで黄色が目を惹く夏に姿を見せる全長13~14cmほどの鳥です。ルリビタキやジョウビタキと同じくヒタキ科の仲間です。

この黄色を目印に探しますが、実はこの色はオスだけのもので、メスは地味な色をしているので見つけにくいかもしれません。ぜひ鳴き声を覚えて、それを頼りに探してみて下さい。またメスはオオルリのメスと見分けがつきにくいのですが、背中がうっすら緑色、尾羽は褐色、お腹が白く首元からお腹にかけてうっすら黄色が入ります。

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