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「声はすれど姿は見えず」を卒業! 野鳥を呼ぶ「バードコール」の自作法と守るべき「マナー」

楽しい外遊びはソトラバで。アウトドアWEBメディア Soto Lover


「森に入っても、鳥の声はすれど姿は見えず」。そんな経験を持つバードウォッチング初心者にとって、野鳥との距離を縮める「バードコール」は、観察の質を劇的に変える魔法の道具。

今回はその仕組みから自作方法、さらには野鳥への礼儀までを徹底解説。ただ眺めるだけではない、新しい自然との対話方法を提案します。

野鳥との対話を叶えるバードコールの仕組み

バードコールとは「鳥笛」とも称される、摩擦を利用して野鳥の鳴き声に似た音を出す道具。短くカットした木材に金属製のボルトを差し込んだ極めてシンプルな構造。ボルトを回転させる際に生じる「キュッキュ」という乾いた摩擦音が、不思議と鳥たちの好奇心を刺激します。

この音に誘わ、警戒心の強い小鳥が枝先まで降りてきたり、鳴き声を返したりする瞬間こそが、この道具の醍醐味。鳥との対話を可能にする、アナログながらも精緻なコミュニケーションツールです。

じつは100円ショップの材料でできる簡単な作り方

バードコールはアウトドアショップなどで市販されていますが、構造が単純なため自作も容易。材料は直径20mmから30mm程度の木の枝とアイボルト(頭部がリング状のボルト)のみ。枝を50mmほどの長さにカットし、電動ドリルで下穴を開けます。

100円ショップやホームセンターで揃えられるバードコールの材料

ポイントは穴の径をボルトのネジ山より0.5mmほど小さく設定すること。この「絶妙なきつさ」が、良質な摩擦音を生む鍵。最後にボルトのリングに紐を通せば、首から下げて持ち歩ける自分だけの相棒が完成します。

理想の音色を出すコツと自然への配慮事項

音色は木材の乾燥具合やボルトを回す速度や指先の角度ひとつで繊細に変化します。一度で反応がなくても諦めず、小鳥のさえずりを真似て試行錯誤する過程にこそ、バードウォッチングの奥深さが潜んでいます。

バードウォッチングのイメージ

音が鳴りにくい場合は、摩擦面に少量の松脂(まつやに)を塗布すると改善されます。製作時は刃物や電動工具を使用するため、お子様が作業する際は必ず大人が付き添ってください。

また使用上のマナーも不可欠。本物に近い音は、鳥にとっては縄張り争いや求愛の信号でもあります。特に繁殖期の過度な使用は鳥にストレスを与え、生態を乱す恐れがあるため、節度ある距離感を保つのが愛好家の鉄則です。

シンプルな構造に隠された、無限の音色。練習を重ね、その場の空気や鳥の気配に合わせて音を使い分けられるようになった時、あなたは自然の「観察者」から「参加者」へと変わるはず。バードコールを手に、一歩踏み込んだ自然との一体感を満喫してください。

※記事内で紹介した自作方法や野鳥保護に関するマナーについては、以下の公的機関および専門団体の指針を参考に、事実関係の検証を行っています

◆公益財団法人日本野鳥の会「野鳥を楽しむマナー」
https://www.wbsj.org/nature/hiking/manner/
◆環境省「野生鳥獣との接し方について」
https://www.env.go.jp/nature/choju/law/law1-2.html