昨シーズンに引き続き、今冬も雪がたくさん降りそうな予報です。ハイカーさんのなかには、「雪山なんて危険でしょ」「山は夏だけで充分」って言う方も多いのですが、本格的な雪山登山ではなく、手軽に楽しめる低山スノーハイクという楽しみ方もあります。
せっかくの冬、ちょっとだけ雪の世界を楽しんでみてはいかがでしょうか。近郊の低山で雪が積もったときがスノーハイクデビューのチャンスです。
筆者のホームマウンテン、六甲山でも、年に数日は真っ白に雪化粧して、いつもとは別世界になることがあります。そんなときに、雪についてちょっと知識があれば、臆することなく雪を楽しめますよ。

「雪のある山」ではいったい何が危険なのか
大気中の水蒸気が凝結し、水の状態で降ってくれば雨、凍った状態で降ってくれば雪となります。雪は、水である雨と違って、凍っているもの。降雪があるということは、低温であることと、滑りやすいこと、そして、地表面を覆って景色を一変させることなどがリスク要素となります。
標高の高い山や、雪の多い地方の場合は、さらに雪崩や落雪の危険があるのですが、その件は少し専門的な話になるので、今回は積雪がさほど多くない低山でのスノーハイクについて取り上げていきます。
降ったばかりの雪は、ふんわりとしていて、一面を真っ白の世界に染め上げます。降雪直後に日が当たると、表面がきらきら輝いて、うっとりするほど美しい景色となります。
近場の歩きなれた山でも、雪が積もると別世界。ふだんはあまり生き物の気配がわからなくても、ウサギやリス、鳥たちが雪の上を歩いた痕跡などがバッチリと観察できて、とても楽しいです。山で出逢ったことはないかもしれませんが、ウサギって意外といるんですよ。

雪が積もった時の山でのリスクを把握しよう
雪が積もった時の、山でのリスクを解説します。
【リスクその1】滑る
降雪直後のふんわりとした状態であれば、とくに滑ることはないのですが、人が歩いて踏み固められると、非常に滑りやすくなります。踏まれて固まった雪は、氷のような状態になることがあるのです。とくに、いったん溶けたあとに冷え込んで再凍結すると、完全に氷になってしまうことも。そのような場合は、非常によく滑る状態となります。
そして、部分的に凍結していて、一見しただけでは、凍っているかどうかわからないこともあります。

【リスクその2】道がわかりにくい
雪で一面が覆われていると、どこが道なのかわからなくなることがあります。よく知っている山域なら迷うことはないかもしれませんが、初めて歩く場所だと、登山道がどこなのかが判別できなくて、道迷いをする危険性があります。

そのような場合は、地図をしっかり確認しながら慎重に進む必要があります。ある程度慣れている人なら、なんとなく「ココが道」というのがわかるものですが、あまり山慣れしていないビギナーの場合は、経験者と同行するなどしてくださいね。
【リスクその3】低温
積雪があるということはある程度気温が低いということ。また、雪によって手袋や着衣が濡れる可能性もあり、気をつけないと低体温症になる可能性もあります。

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