日本三景のひとつに数えられる宮城県の「松島」。実は古くから「日本三大松島」としても有名なのはご存じですか? 松島とは、松の木が生い茂る島々のことを言います。青い海と緑の松に覆われた島々が織りなす景色は、日本三景に名を連ねるほどの美しさ。今回は、そんな「日本三大松島」に数えられる宮城・熊本・長崎、3つの「松島」の魅力をそれぞれ深掘りしていきましょう。
松島湾に浮かぶ260余島の絶景と名物かき
宮城県の松島湾は、丘陵が沈下して海水が流れ込み、山頂部分が海面に残ることで島となった地形です。湾内には仁王島、千貫島、小藻根島、鐘島、双子島といった島が144あるほか、98もの無名の島が存在。しかし、この数とて不正確で、通説では260余り、一説には300余りの島が存在しているのではないかという説も存在します。つまり、どこまでを島と呼んでいいのかが定義されていない以上は、諸説ある状態なのだそうです。

島の多くは凝灰岩や砂岩などの灰白色の岩肌で形成されているため、海の青、松の緑、岩の白というコントラストを楽しめます。この素晴らしい景観を堪能するなら、遊覧船による松島湾クルーズがベスト。陸から眺める松島湾とはひと味違った表情を味わうことができます。また陸と島をつなぐ朱色の橋から望む朝日も格別。
忘れてはならないのが「松島かき」。広島県産と比べて小ぶりながら、身が引き締まり濃厚な味わいのカキの産地としても知られています。訪れた際には小ぶりで身の締まった松島産のカキをぜひ食べたいところです。
島々をつなぐ天草五橋と「夕陽百選」高舞登山の絶景夕日
熊本県には、大小30余りの島々が宮城県の松島を思わせる景観であることから、「天草松島」と呼ばれている場所があります。絶景が望める天草五橋は、かつて真珠の養殖が盛んだったことから「天草パールライン」とも呼ばれ、九州本土と天草諸島を5つの橋でつないでいます。

周辺には、天草の自然や歴史などを紹介する「天草ビジターセンター」や多くの温泉施設があります。また、天草松島の夕暮れ時の風景は「日本の夕陽百選」にも選ばれています。前述の天草五橋に加え、標高117mの高舞登山(たかぶとやま)展望所は天草松島を含む雲仙天草国立公園が一望できるほか、遊覧船で海上から美しい夕日を眺めることができます。
世界も認めた九十九島208島のリアス絶景
「日本三大松島」最後のひとつは、長崎県にある「九十九島(くじゅうくしま)」。佐世保湾の外側から北へ約25キロにわたり、リアス式海岸沿いに島々が点在している絶景エリアを指します。名前の由来は「数えきれないほど多くの島があり、素晴らしい」という意味で、江戸時代中期から呼ばれていました。実際に市民ボランティアによる調査の結果、九十九島には208の島があることが明らかになっています。そのうち4つの島だけが有人島で、残りはすべて無人島です。
ほぼ全域が西海国立公園に指定されており、美しい自然海岸のまま保全されている九十九島。2018年には「世界で最も美しい湾クラブ」に国内5例目として加盟しました。佐世保市内には美しい島々の景色を眺められる「九十九島観光公園」が整備されているので、観光の際にはぜひ立ち寄ってみてください。

どの松島も、長い年月をかけて育んだそれぞれの美しさがあります。写真や言葉だけでは伝えきれない魅力を、ぜひ自身の目で確かめてみてはいかがでしょうか。

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