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「歩く推し活」ご当地マンホール巡り 自治体も後押しする無料カード集めで「マンホーラー」増加中

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グルメやグッズ、キャラクターなど、幅広い「ご当地」ジャンル。普段何気なく使用している道路にあるマンホールにも、「ご当地」ならではのものがあります。最近では2025年大阪・関西万博に向けて大阪府内に設置された、「ミャクミャク」マンホールを憶えている人も多いのではないでしょうか。今回は、街歩きしながら探す楽しみがあるということで、近年人気が高まりつつある「ご当地マンホール」をご紹介します。

那覇市で生まれた第1号はアジが群れ遊ぶデザイン

ご当地マンホールとは、各自治体の名所や名産品、ゆかりのある作品などをモチーフにデザインされたマンホールのこと。発祥は沖縄県那覇市といわれています。1977年、下水道の美化などを目的に、市が独自のデザインを施すと決めたのが始まりでした。

最初のご当地マンホールは、沖縄で「ガーラ(和名:アジ)」と呼ばれる魚の群れをモチーフにしたデザイン。「下水道によりきれいになった水の中で、魚達が喜び群れ遊ぶ様」をイメージしたもので、市の職員が炉端屋でガーラを食べているときに思いついたのだそう。当初のご当地マンホールには、地域色を出すだけでなくそういった願いも込められていたのですね。

小魚のガーラをモチーフにした沖縄県のご当地マンホール

そのようにして始まったご当地マンホールはその後全国に拡がり、今では47都道府県の自治体で見ることができます。その数は全国で1万種類以上あるといわれています。

アトムにゴジラにメーテルまで人気キャラの図柄

ご当地マンホールにはさまざまな図案があり、特に有名なアニメやキャラクターをデザインに反映したものは人気が高いようです。東京都千代田区には『鉄腕アトム』のアトムやウラン、お茶の水博士、『リラックマ』のキャラクターマンホールが設置されています。ほかにも新宿区にはゴジラ、福岡県北九州市には『銀河鉄道999』のメーテル、北海道富良野市の富良野チーズ工房(冬期間は館内で展示)には『キャプテン翼』など、数多くのキャラクターマンホールが存在します。

北海道富良野市「富良野チーズ工房」にあるキャプテン翼のご当地マンホール

写真と由来を載せたマンホールカードは現地でしか手に入らない

2016年からは、マンホール蓋の写真や位置情報、デザインの由来などを載せた「マンホールカード」の配布が始まりました。下水道広報プラットホーム(GKP)が自治体と共同で制作しているコレクションカードです。

例えば前出のキャプテン翼の場合、一般的には主人公・大空翼が所属する南葛SCと原作者・高橋陽一さんの出身地にちなみ、東京都葛飾区の四つ木や立石周辺が聖地とされています。それがなぜ富良野のマンホールに採用されているのか。実は作中で、ふらの中学サッカー部の主将・松山光が富良野出身という設定になっているのです。こうした由来がマンホールカードには記されているというわけです。なんとも知的探究心を満たし、コンプリートする欲求にかられるカードです。

富良野チーズ工房で配布されているキャプテン翼がデザインされたご当地マンホールの「マンホールカード」

そのような理由から、最近ではこのマンホールカードを収集する「マンホーラー(マンホールファンのこと)」も増えていて、人気を博しているようです。ちなみに2026年7月31日からは「マンホールカード第29弾」の配布を開始。次の第30弾は2026年12月下旬に発行予定です。カードは各自治体の下水道関連施設や観光案内所などで無料配布されています。もらえるのは原則1人1枚。配布場所に足を運ばなければ手に入らない仕組みです。

マンホールの現物を見つけて、さらにカードをもらいに行く。1つ1つは小さなマンホールなので、歩いて根気よく探すしかありません。これを繰り返すと意外な距離を歩くことになり、結果的に健康維持にも役立つ「健康的な推し活」となります。

大分市をホームタウンとする5つのスポーツチームマスコットがデザインされたご当地マンホールのマンホールカード

メタバース展示や重ね捺しスタンプラリーで広がる楽しみ

ご当地マンホールに関連する活動は年々盛り上がりを見せていて、2025年にはメタバース商業施設「そらのうえショッピングモール」で「ご当地マンホール展」が開催されました。ほかにも数カ所を巡ってスタンプを重ね捺していくと、ご当地マンホールの図柄が完成するスタンプラリーなど、ご当地マンホールをテーマにしたイベントも増えています。2026年1〜5月には千代田区でも、リラックマのマンホール設置を記念したスタンプラリーが開かれました。マンホール目当てに観光客が訪れるとあって、各自治体が力を入れていることも、盛り上がりを後押ししています。

シヤチハタの重ね捺しスタンプラリーでご当地マンホールの図柄が完成する2025年8月開催の大阪府富田林市の例

各地を巡り、その土地ならではのご当地マンホールと出会う。旅の目的のひとつにするのはもちろん、週末の散歩がてら近所を探し歩いてみるのもおすすめです。普段何気なく通っている道にも、意外なご当地マンホールが隠れているかも知れませんよ。