知っておきたい焚き火の基礎知識! 失敗しない薪選び&薪割りテクニックに注目

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薪割りで必要な道具とは?

前述したように、薪は手軽にショップやキャンプ場で購入できます。たいていは手ごろな太さに割られていますので、あえて薪割りをする機会は少ないかもしれません。ただ、より使いやすい太さにしたいケースもあるでしょう。

 

「薪割りに向いている一般的な道具としては〝斧〟が挙げられます」(打越さん)。斧には、片手で持って扱える小型のタイプと、両腕で持って振りかぶって打ち下ろす、やや大きめのタイプがありますが「キャンプで使う薪割りなら、片手で扱える小型のもののほうが便利です」(打越さん)。運搬時もかさばらず、重たくならずに済むのもメリットです。ちなみに「本格的な薪ストーブで燃やす薪を大量に用意するのなら、大型タイプの方が作業しやすいです」(打越さん)。

 

 

また、頑丈なアウトドア用のナイフを使う方法もあります。打越さんによれば「折り畳み式(フォールディングナイフ)ではない、刃とハンドル(持ち手)部分が一体になっているシースタイプがおすすめ」ということです。ちなみにナイフで薪割りをすることを「バトニング」、着火しやすくするために薪の表面を薄く削ることを「フェザースティック」と呼びます。

 

 

薪割りの手順と薪の保管方法は?

 

まず、片手で扱える小型の斧を使う場合ですが、「薪の片側の端に斧の刃を食い込ませ、その状態で、反対側の面を地面に叩きつけて割るのが基本的なやり方です」(打越さん)。その状態で、「トントン」と叩いていくと少しずつ割れていきます。「木の繊維に沿って縦に割ることが鉄則です」(打越さん)。

次にシースナイフを使ったバトニングの場合、同様に薪の片側にナイフの刃を当てますが、「ここでナイフの刃の背部分を、木製のハンマーや別の薪などを使って軽く叩いて、割っていきます」(打越さん)。そして、そのまま叩き続けていくと、少しずつ割れていきます。

 

 

また、フェザースティックは、薪を少し寝かせた状態で、シースナイフで表面を薄く削っていきます。「細い羽根のような形を作っていくことで、着火しやすくします」(打越さん)。

焚き火で使わずに残った薪はそのまま自宅に持ち帰って、次回のキャンプで使うことができます。ただし、雨などで濡れてしまっては着火が困難になりますので、「自宅での保管は、雨水の当たらない風通しのいい場所で保管することが大切です」(打越さん)。

なかなか薪を扱う機会というのはないかもしれませんが、知識としてコツを覚えておけば、いざキャンプ&焚き火! というときに絶対役に立つと思います。購入時は管理状態のいい薪を選び、楽しむときは環境保護を忘れないようにすることも大切です。

■打越俊浩(フリーライター)
■プロフィール:釣り、キャンプ、登山などのアウトドア系雑誌の編集、執筆、撮影を行う。プライベートな山行は、最近では低山が主流。釣りは鮎友釣り、渓流釣り、沖釣りなどを堪能して年間の釣行日数はトータルで30日ほど。

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