姫乃たまの「おそとで生きるもん!」 vol.16 酔っ払いで挑む! 夏の海辺で花火をしながらビーチパーティ【後編】

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満点の星空を見上げて酔っ払いながら生ライブ

バケツの中の海水に花火の燃え殻を投げ込みながら、Mちゃんが「なんか歌ってください」と言いました(たぶん酔っ払ってる)。

唐突な歌唱の要求。そしてすかさずDREAMS COME TRUEの「うれしい! たのしい! 大好き!」を歌う私(酔っ払ってる)。

ふたりでブルーシートの上に大の字になります。

仕事を終えた途端、急に酔いが回ってきました。

「オリジナル曲もお願いします~」という声が波とともに聞こえます。

私はライブをするときによく一曲目で歌っている「長所はスーパーネガティブ!」を歌いました。

「もう一曲~!」

これもライブで必ず歌う定番の「ねえ、王子」を歌います。

拍手するMちゃん。満更でもなく喜ぶ私。これ書いててようやく気づきましたが、酔っ払いだ。

空の星がすごいです。真っ暗闇に満点の星空です。いつの間にかふたりとも無言で大の字のまま星を眺めていました。足元から波の音が聞こえてきます。

ブルーシートから手をはみ出して、海辺の小石を手のひらで触っていたら、なぜか手がさらさらになりました。えー、なんで? なんでだろう~。面白くなってひとりで笑います。

宿に帰っても飲み会はつづく

あー、飲んだ。

しかしなんと宿に帰ったら、近所で釣ったというムツの素揚げをサービスしてもらいました。すでに飲み過ぎてるけど、これはビールがほしくなる……!

厨房に買いに行くと「焼酎もあるけどいる?」と聞かれ、二つ返事で売ってもらうことに。なんと飲みかけの焼酎ボトルを譲ってくれました。

部屋で缶ビールをチェイサーに焼酎を飲み、ムツの素揚げをつまんでいると、急に宿の人が部屋へ。

「お酒飲まれてると聞いて~」と分厚いカツオの刺身をサービスしてくれました。えっ、どういうこと? どうなってるのこの宿! 

というわけで、地魚と酒を堪能した1日になりました。静岡のお魚はおいしいね!

【プロフィール】

姫乃たま

1993年、東京都生まれ。10年間の地下アイドル活動を経て、2019年にメジャーデビュー。同年4月に地下アイドルの看板を下ろし、現在は文筆業を中心にラジオ出演や音楽活動をしている。

2015年、現役地下アイドルとして地下アイドルの生態をまとめた『潜行~地下アイドルの人に言えない生活』(サイゾー)を出版。著書に『職業としての地下アイドル』(朝日新聞出版)『永遠なるものたち』(晶文社)など。音楽活動では作詞と歌唱を手がけており、主な音楽作品に『パノラマ街道まっしぐら』『僕とジョルジュ』などがある。

http://himenotama.com

https://twitter.com/Himeeeno

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