エメラルドグリーンの絶景が山上で待つ! ロープウェイ利用の蔵王連峰天空トレッキング【前編】

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  • ドッコ沼
  • 蔵王中央ロープウェイからの鳥兜山からの眺望
  • 蔵王中央ロープウェイの山頂駅のZAOの看板
  • 蔵王中央ロープウェイからの車窓風景
  • 蔵王中央ロープウェイのゴンドラ
  • 蔵王の下湯
  • 川原湯
  • 上湯
  • 下湯外の湯だめ
  • 板そば

宮城県と山形県にまたがる蔵王連峰。主峰の熊野岳は標高1841mと、2000m近い高山ですが、ロープウェイを利用すれば、初心者でも気軽に登ることができます。

火山活動で形成された神秘的な火口湖や、山頂部からの雄大な眺望、そして登山口には風情ある温泉。盛りだくさんの楽しみが待っている蔵王へ出かけてみました。

じつは関西からも意外とアクセスがいい山

筆者は関西在住なのですが、仙台空港から蔵王温泉までは非常にアクセスが良好。神戸空港から朝イチの飛行機に乗れば、昼頃に蔵王温泉に着くことができます。もちろん、首都圏からならさらに近くて、東北新幹線「つばさ」を利用すれば、山形駅まで3時間たらずで行けます。

さくらんぼをはじめとする極上フルーツの産地で、美味しい銘柄米でも有名。東北を代表する美食の地ともいえる山形ですが、ぜひとも食べてみたかったのが「板そば」。

かなりのボリュームで、一般的な盛りそばの2枚分くらいありました。しかも、コシが強くて噛み応えもしっかり。ちょうど新そばの時期で、とても風味のいいそばに大満足。この日は、山歩きはしないので、そば前もしっかりいただいてしまいました。

蔵王の山懐にいだかれた趣きある湯の町へ

駅前から蔵王温泉行きのバスで小一時間。標高約800mに位置する蔵王温泉は坂の町でした。

蔵王連峰の山並みを背景に、温泉宿や土産物屋などが建ち並ぶ、こじんまりとした温泉街。そこら中から温泉が湧くようで、狭い路地の端を流れる小さな水路からも温泉の湯気があがっています。

街角にもほんのりと硫黄の香りがたちこめて、温泉好きにはたまらない雰囲気。泉質は、東北随一の強酸性の硫黄泉。少し青みをおびて、うっすらと白濁したお湯はとても美しくて、入る前から期待が高まります。共同浴場も点在しているので、まずはそれを巡ることに。

外湯巡りをしながら温泉街を探索

蔵王温泉の共同浴場は全部で3カ所。いずれも入口に料金箱が設置されていて、利用料の200円を投入して入る仕組み。

一番上にあるのが「上湯」。立派な佇まいの建物です。中は、棚が切ってあるだけの脱衣所と、カランはなく、浴槽だけのシンプルな造りの浴場です。

はじめての強酸性のお湯は、最初は少しピリピリとした感じがして、しかも熱いので、そう長くは浸かれませんでした。けれど、ものすごくさっぱり感のある泉質で、出た後の爽快感は格別。強酸性のため、布などは長く漬けておくとボロボロになるそうです。

続いて、上湯の少し下、狭い路地を入った奥にあるのが「川原湯」へ。

上湯と比べると少し手狭な感じもしますが、奥まった場所にあるせいか、地元の方がお一人おられただけでした。その方は、近在の里から蔵王温泉へお嫁に来られて、以来50年間ずっと毎日共同湯に入っておられるとか。「このお湯のおかげで風邪もひかない」とのこと。地元の方と気楽に会話ができるのも、共同浴場のいいところですね。

高湯通りの一番下にあるのが「下湯」。お店やお宿が建ち並ぶ賑やかなエリアにあります。シンプルな造りはほかと同じですが、やや規模が大きめ。

お湯の温度や質は日によって少しずつ変わることもあるらしく、入り口に計測した温度などが表示されていました。いずれも、朝6時から夜10時まで開いているので、夕食後や朝食前にも気軽に楽しめます。

筆者は大の温泉好きなので、2日間で都合6回、これらの共同湯に入りました。

101人乗りのゴンドラからの大パノラマ

翌日、いよいよ蔵王を目指します。宮城県と山形県にまたがる蔵王連峰。今回は山形県側の蔵王温泉が起点。

蔵王中央ロープウェイ、蔵王ロープウェイの2本のロープウェイ線があります。蔵王連峰の主峰・熊野岳により近いのは後者ですが、お初の山なのでくまなく歩いてみたいと思い、標高1387mの鳥兜山へ登る中央ロープウェイで山上部を目指します。

ほぼガラス張りの大きなゴンドラは101人乗り! この日は平日の早朝だったので、乗客は一人、完全貸し切りでした。みるみる目線が上がっていく車窓からは、どの方向を見ても贅沢な景色が広がります。

真下には温泉街、北側にはホテル群の背後になかなか急峻な瀧山がそびえ、屏風岩・御神楽岩なども見えています。

                                     

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