「山岳信仰」の聖地! 初詣から年末詣まで1年中楽しめる「大山登山」の魅力とは

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「すべての道は大山に通ず」といわれている神奈川県の丹沢大山国定公園内にある「雨降山」こと大山。2023年11月26日の大山紅葉ライトアップ最終日。真紅に燃え盛る大山に登ってきました。

江戸時代から続く信仰と行楽の地

低山中心に山のぼりと山ごはん作りを愛する筆者ですが、神奈川県民であるにもかかわらず、恥ずかしながら大山に登ったことがありませんでした。

というわけで、日本人が数千年祈りを捧げてきた信仰の地でもある大山へ。秋も深まり紅葉ライトアップ最終日。山のぼり仲間をピックアップ後、茅ヶ崎から高速道路でわずか30分で大山に到着。新東名高速道路、伊勢原大山インターが開通して車でのアクセスがとても良くなりました。

大山近くの伊勢原市営第一駐車場入り口

【大山詣り】
大山詣りの由来は源頼朝が天下泰平と武運長久を祈願して、大山寺に太刀を奉納したという伝承からとか。歴史の深い大山。その昔は講で大山に登らないと一人前として認められなかったという記録も残っているそうです。

別名「あめふり山」とも呼ばれる大山は雨乞いや五穀豊穣の祈願の対象です。大山阿夫利神社(おおやまあふりじんじゃ)は、2200年以上前の崇神天皇の頃に創建されたと伝えられ、「立身出世の山」「諸願成就の山」ともいわれています。

大山登山道

江戸の人口が100万人だった江戸時代中期には、江戸庶民の信仰と行楽の地として毎年20万もの人々が訪れました。

https://japan-heritage.bunka.go.jp/ja/special/meguri/isehara/

本当はこま参道近くの伊勢原市営第二駐車場に車を停めたかったのですが、朝7時ですでに満車(!)。こま参道からは遠くなりますが伊勢原市営第一駐車場に車を駐車し、テクテク歩いて参道へ向かいました。電車とバスで大山登山であれば、小田急線伊勢原駅からバスを利用します。

大山近くのバス通り

こま参道の「大山こま」を数えながら大山ケーブル駅へ。通常なら9時始発のケーブルカーに乗るつもりでしたが、当日は紅葉ライトアップ最終日かつ日曜だったこともあり、8時30分始発に繰り上げられていました。

山頂は西湘から三浦半島までを望める絶景ポイント

昭和12年開通の大山ケーブルカーで阿夫利神社駅へ。標高1252mの大山ですが、ケーブルカーで一気に678mへ。大山ケーブルカー駅が400mなので、278mジャンプアップします。低山登山愛好家としてはこのジャンプアップは嬉しい限り。阿夫利神社駅に降りると、そこは紅葉ワールドでした。

阿夫利神社の階段

山肌も神社内も赤紅色のもみじが雨と濃霧で艶々と輝くさまがみごと。大山阿夫利神社下社で参拝してから大山阿夫利神社本社のある山頂まで90分。目印は1丁目から28丁目まである石棒標識。下社裏手にある急な石階段を登り大山登山スタートです。

当日はあいにくの天気でしたが、登山開始からしばらくは紅葉を楽しめました。登山道は石や岩が多く、急な階段や木道があったりで雨降りの中で滑りやすくなっていたので、慎重に登っていきました。富士見台を経てヤビツ峠分道の25丁目まで、白い雲と霧に覆われて眺望はゼロ。それでも黙々と登り、本社鳥居を見つけて山頂のある28丁目まであと少し。

大山山頂の大山阿夫利神社本社はすっかり雨に濡れ、大山初登頂ながら山頂からの眺めは残念ながら白いスクリーンに閉ざされていました。なお晴れていれば湘南平や江の島、遠くは房総半島や三浦半島も眼下に望む、神奈川県一望の絶景が楽しめます、次回は快晴を狙って再チャレンジしたいです。

大山からの眺望ガイド
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