泥汚れやスリップ防止など冬登山に行くなら必須!! 達人が指南する安心・安全の装備

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自分のシューズに合うかどうかを事前にチェックする

軽アイゼンを選ぶとき、注意すべき点が2つあります。ひとつが、自分が使っている登山シューズで使えるかどうか。もうひとつが、爪の本数です。

製品によってはシューズに適合しない場合もありますので、注意が必要です。購入するときは、自分のシューズの型番などを確認しておくようにしましょう。また、爪の本数については4本爪か6本爪のどちらかを選ぶことになります。

4本爪は、ソールの土踏まずの部分に装着するタイプ。「比較的歩きやすいのですが、爪が4本なのでグリップ力は少し低下します」(打越さん)。一方の6本爪は、ソール全体でグリップするタイプで、「少々傾斜のある場所でも、安心して上り下りができます」(打越さん)。重量的には、やはり6本爪のほうが重く、収納性を考えると4本爪のほうがコンパクトになるそうです。

6本爪の製品としては、幅広いシューズに対応できる、エバニューの「6本爪アイゼン」(8690円※税込)。4本爪の製品としては、マウンテンダックスの「4本爪アイゼン HG-121」(2970円※税込)などに注目。「低山でも傾斜のある場所が多い山では、6本爪が安心です。雪道を歩くかどうかわからないけど念のために用意しておく、というのなら4本爪がいいでしょう」(打越さん)

靴下をはくように装着するチェーンスパイク

 また、チェーンスパイクは、靴下をはくような感覚で手軽に装着できるのが特徴です。こちらも同様にサイズのチェックが需要で、自分の登山シューズに遭ったサイズのものを選ぶことが鉄則です。「サイズがフィットしないと歩きにくく、雪上(氷上)でのグリップ力も低下します」(打越さん)

具体的な製品としては、モンベルの「チェーンスパイク」(6600円※税込)や、ブラックダイヤモンドの「アクセススパイク トラクションディバイス」(1万2430円※税込)などに注目です。いずれもステンレス製のスパイクを採用し、弾性を持つエラストマー製のバンドで構成されています。

なお、「爪の本数は多いほうがグリップ力は上がりますが、そのぶん重くなり、脱着などに少々手間がかかることもある」(打越さん)そうなので、選ぶ際は、そのあたりも考慮しましょう。

冬の山道では、アイスバーンに限らず、枯れ葉ですら濡れていると滑りやすいので注意が必要です。昨今は、登山中の事故がニュースで報道されるケースも多く、それだけ秋冬の登山には危険が潜んでいるということがわかります。登山を甘く考えずに、きちんとした備えをして楽しむようにしましょう。
                         

【取材協力】

打越俊浩

【プロフィール】 フリーライター。釣り、キャンプ、登山などのアウトドア系雑誌の編集、執筆、撮影を行う。プライベートな山行は、最近では低山が主流。釣りは鮎友釣り、渓流釣り、沖釣りなどを堪能して年間の釣行日数はトータルで30日ほど。

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