山の寒さ対策はウェアのコーディネートが最も重要! 〝レイヤリング〟の基本を知ろう!

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ミドルレイヤーは「保温」でアウターレイヤーは「防風」が役割

ミドルレイヤーは、速乾性もある程度必要ですが、それ以上に気を配りたいのが保温性です。「ミドルレイヤーに最適な素材は、保温性が高く、保湿性の低いフリースです」(打越さん)。薄手のダウンも保温性が高いのですが、保湿が増えると保温性が低下してしまうので、行動中ではなく休憩時に着込む保温専用と考えましょう。

そして、一番外側に着るアウターレイヤーは、防風の役割を果たします。「低山であれば、ウインドシェルといったタイプでも十分に機能を発揮してくれます。天候によっては防水性の高いレインウェアが必要です」(打越さん)

ただし、標高が高い雪山など過酷な環境の場合は、しっかりとした防水透湿性と耐久性に優れた厚手の生地が必要になります。機能性が高くなると、当然ながら価格も高くなりますので、そのあたりも考慮して選ぶようにしましょう。

3つのレイヤーを状況に応じて調節するのが基本

実際の登山では、これら3つのレイヤーを、スタートからゴールまでの状況に応じて調節していきます。スタート時は、ベースレイヤー+ミドルレイヤー。行動中に発汗が多くなってきたらベースレイヤーのみ。頂上付近で標高が高くなって気温が下がり、風も強くなってきたらベースレイヤー+アウターレイヤーというのが基本になります。

「休憩するときには、この3つをすべて着込んで汗冷えを防止するといった具合に、それぞれの場面で適したコーディネートをすることが重要になります」(打越さん)

このようにレイヤリングを実践することで、体への影響を抑えつつ、寒い時期でも登山やハイキングを快適に楽しむことができます。レイヤリングの基本と重要性を理解して、安全に冬のアウトドアを満喫してください。
                          

【取材協力】

打越俊浩

フリーライター。釣り、キャンプ、登山などのアウトドア系雑誌の編集、執筆、撮影を行う。プライベートな山行は、最近では低山が主流。釣りは鮎友釣り、渓流釣り、沖釣りなどを堪能して年間の釣行日数はトータルで30日ほど。

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