ソトラバ

ミヤマキリシマに彩られた雄大なる九州の山旅! 九州の名だたる山々を睥睨する「大船山」登山

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久住山と同じ標高1786mからの景色は?

樹林帯を過ぎて、最後に急な岩場をこなすと、いよいよ大船山の山頂に到着です。西側には、昨日越えてきた久住山周辺の山々が見えています。

大船山頂

久住山左側には、阿蘇山も見えるのですが、ちょっと空気が霞んでいて、すっきり見えないのがもどかしい。でも、九州の大地のスケール感はとても素晴らしいです。すっきり晴れてはいないけど、360度の大パノラマを堪能しました。

山頂の眺望2

さて、お花の撮影をしすぎて時間も押しているので、急いで下山しないと! 登って来た道を引き返します。

登りでは見つけられなかったニョロニョロを発見

登山道では、下りよりは登りのときの方がよく花を見つけるものです。登りはきついので、ゆっくりになりがちだし、下りは足元をしっかり見ないと危ないからなのですが、なぜか登りでは気づかなかった花を下りで見つけることもあります。それがコチラ。薄暗い森の中で、かなり目立つ色なんだけどなぁ。なんで登りのときに気づかなかったのかなぁ。

ギンリョウソウ

「ユウレイタケ」という別名もある、ちょっと変わった植物です。梅雨時期の2か月程度しか姿を現さないため、これも逢えるとうれしいもの。こう見えても、じつはキノコの仲間ではなく、ツツジ科の多年草。全体が透明感のある白色で、葉が退化した鱗片葉と、下向きに咲く花の姿は、まるで「ムーミン」に出てくるニョロニョロのよう。白くて神秘的な姿を竜になぞらえて、「ギンリョウソウ(銀竜草)」と名付けられています。

薄暗い林床で生きていくために、進化の過程で光合成をせずに生きていく道を選んだのだとか。葉緑素を持たず、代わりに根から土中に伸びている菌類の菌糸を消化して栄養にしているそうです。目に見えない地中で、樹木や菌類、そしてこのギンリョウソウなどが複雑な共生関係を築いているんですね。森の神秘に触れたような気がしました。

さて、いよいよ今回の山旅も終わりが近づいてきました。法華院温泉まで戻って、二つ目のお弁当を食べて、牧ノ戸登山口へと下山していきます。下山とは言え、法華院温泉からスガモリ越まではまたまた激登り……。がんばれ!

スガモリ越付近

スガモリ越が、大船山の姿が見える最後の地点。背後にその雄姿を振り返りながら登ります。そして、大曲からやまなみハイウェイを少し歩いて、ゴールの牧ノ戸登山口へ。しっかり歩いたご褒美は、牧ノ戸名物ブルーベリーソフトクリーム!

ブルーベリーソフト

地元産のブルーベリーと、同じく地元産ミルクをたっぷり使った美味しいソフトクリーム。甘酸っぱい味わいに疲れも吹き飛ぶようでした。その後は渋滞に遭うこともなく、無事に博多へ帰着。乗車予定の新幹線まで少し時間があったので、博多名物のラーメンを食べて帰りました。

ラーメン

とんこつスープが疲れたカラダに沁みる……。下山メシにラーメンってやっぱ最高ですよね。今回、なんとも言えないビミョーなお天気だったのですが、念願のミヤマキリシマにも逢えたし、温泉も堪能できたし、満足満足。でも、すっきり晴れたくじゅう連山も見たいぞ! また来よう。