サウナ文化が定着するかはこれからのサウナ業界次第
ここ数年、目を見張るようなサウナブームに沸いている日本ですが、サウナ文化研究家である著者は、このブームを本当の文化として日本に根付かせるには持続性が重要なのではないかと提言しています。今、目の前にいる人たちを癒し楽しませようという熱量は重要なのですが、それを将来の世代や社会を見据えた活動として維持し、持続可能な文化として日本にサウナ文化を定着させるために、今の日本のサウナ業界に関わる人たちを応援するという意味で、著者は本書を書き上げたように思います。
日本のサウナの現状をしっかりと考察している本書のなかには、日本全国各地のユニークで創造性にあふれた面白くて楽しいサウナの施設がいくつも紹介されていますので、サウナ好きの方もサウナをまだ体験したことがない方も、本書を片手にクリエイティブな日本のサウナを巡る旅に出かけてはいかがでしょうか？
■おすすめ本データ
【データ】
■タイトル：クリエイティブサウナの国ニッポン
■著者：こばやしあやな
■出版社：学芸出版社
■URL：https://book.gakugei-pub.co.jp/gakugei-book/9784761528027/
【データ】
■著者：こばやしあやな
■プロフィール：2011年夏にフィンランドに移住し、ユヴァスキュラ大学大学院の現地語修士過程にて芸術教育学を勉強するかたわら、「Suomiのおかん」の屋号を掲げて、在住ライター／コーディネーターとしてのフリーランス活動をスタート。2016年春、大学院を修了後にフィンランドで開業届を出し、それまで経験を積んできた執筆・メディアコーディネーション活動に加えて、翻訳通訳、視察手配などにも対応できるオールラウンドな個人事業を始めました。
■ウェブサイト：http://www.suomi-no-okan.com/index.html
■評者：川田正和(かわたまさかず)
■プロフィール：
1967年神奈川県生まれ。香川県育ち。明治大学文学部卒。大学を卒業後、出版社に就職するも ほどなくして退社。アルバイトでお金を貯めては世界各国への長期の旅を繰り返すうちに、旅行専門 の本屋をはじめようと決意。書店員を経験した後、2007年に西荻窪に「旅の本屋のまど」をオープ ン。日本で唯一の旅行専門の本屋として国内外から注目されている。
■ウェブサイト：http://www.nomad-books.co.jp/
