「僕たちの好きなキャンプ場 vol.4 」台高・明神平【近畿エリア】

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  • 天理大学山岳部の山小屋
  • 明神平のコケと標識
  • 明神平から桧塚方面の景色
  • 明神平の景色
  • 明神平までの道のり
  • 明神平のブナ林

アウトドアに精通した人々のお気に入りキャンプ場を、本人の実体験に基づいて紹介していくリレー連載です。今回は、関西圏で活躍するアウトドアライターの根岸真里さんが選ぶテン場を、全3回に渡ってお届けします。

                    

苔と草原が広がるだけの静かな別天地「明神平」

〝関西のマッターホルン〟こと高見山と、大台ケ原をつないでいるのが「台高山脈」。大峰山脈と並んで、〝近畿の屋根〟ともいわれ、広大な紀伊半島の最奥に位置する秘境である。奈良県と三重県の県境にあり、1000m越えの尾根が約30kmにわたって連なっている。険峻な山脈の中にありながら、不思議となだらかな地形の一帯が明神平。今は一帯がススキとコケに覆われた、のどかな場所だ。

明神平から南側は、登山地図では破線で描かれるルートで、アクセスが悪いため、歩く人もほとんどいないマニアックな地域が広がっている。

明神平への登山口は、奈良県東吉野村の大又集落にある。マイカーなら大又林道の終点に駐車場があり、そこから明神谷沿いの登山道で1時間強進むと、明神平に出る。台高山脈を縦走する計画なら、路線バスとコミュニティバスを乗り継いで大又集落まで行き、そこから歩きとなる。大又川に沿った林道を歩くこと約1時間半で到着となる。

                       

                                         

沢を数回渡渉し、徐々に高度を上げていく。道中は、雨のあとなどで増水していると苦労しそうな箇所もある。周囲は美しいブナ林で、見ていて飽きない、のどかで美しい景色が続く。

                                 

                           

明神平に出る少し手前に水場があるので、ウォーターボトルを満たしておくといいだろう。そこからひと登りで、なだらかな草原である明神平。ここが今回紹介する幕営地だ。天理大学山岳部の山小屋が建っているが、一般開放はされていないので、ここで泊まるなら幕営装備一式が必須。このときは晩秋で、夜は冷え込む季節だったので、ダブルウォールのテントを使用した。

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