道端は野生の王国「街中自然観察シリーズ」 vol.01ハルジオンとヒメジョオン

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ハルジオンとヒメジョンの見分け方

このふたつの花、よく似てはいますが、見分けることはできます。

まずは開花時期。ハルジオンの方が先で、地域にもよりますが、おおむね4月~6月頃。ヒメジョオンの開花期は6~10月頃です。

見た目も少し違っていて、ハルジオンは花がややぼってりとしたイメージ。つぼみが重そうにうなだれているのも特徴です。個体差がありますが、花は淡いピンク色です。

                   

                     

これに対してヒメジョオンの方は、全体的にスリムですらりと背が高く、涼しげな印象。花はハルジオンと比べると小さめで、白っぽいものが多いです。

また、葉っぱのつき方が違っていて、ハルジオンの葉は茎を抱くような形をしていますが、ヒメジョオンはそうではありません。

いずれも細かい違いではありますが、見慣れてくるとパッと見ただけで見わけることができるようになります。

                         

                      

可憐な姿の正体はインベーダー?

たおやかで可憐な印象のハルジオンとヒメジョオン。日本人好みの、品の良い清楚な美しさがあり、日本古来の花だと思っている人も少なくないかもしれません。

空き地や道端など、どこにでも生えていて、都会でもよく見かけるありふれた植物ですが、実はどちらも日本生態学会が定めた「日本の侵略的外来種ワースト100」に選定されており、外来生物法でも「要注意外来生物」に指定されています。

日本に元々ある在来種の植物、農産物、牧草などに影響を与える可能性があることが危惧されていて、注意が必要な種なのです。

「オオキンケイギク」のような、環境に深刻な影響を及ぼすことから、栽培禁止、駆除対象となっている特定外来生物などとは異なり、今のところは、単なる〝要注意〟。当面は生温かい目で見守ることにしておきましょうか。

ちなみにハルジオンもヒメジョオンは、どちらも食べられる野草です。シュンギクやフキと同じく、柔らかい新芽やつぼみは、ほんのり苦みがあって、天ぷらやおひたしで美味しくいただくことができます。

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