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水質のきれいさや大きさは関係なし! 意外と知らない「一級河川」と「二級河川」の違いとは

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キャンプやバーベキューで河原を利用する際、川について調べていると「一級河川」「二級河川」といった言葉を目にすることが多いかと思います。あまり聞きなじみのない言葉なので、「綺麗さのランクなの?」「大きさのランクかも?」などと想像するかもしれませんが、一体何をもとに「級」がつけられているのでしょうか。

綺麗さや大きさではない! 重要な水系かどうかが鍵

実は「一級河川」「二級河川」という等級は、河川の綺麗さや大きさ、長さなどで指定された“ランク付け”ではありません。河川のランクは“国土保全や経済活動において重要かどうか”が基準となっています。

そもそも河川は上流部から始まり、小さな河川が合流を繰り返して徐々に大きくなった河川は海へと向かいます。これらの上流から下流までの一群を合わせて「水系」と表現し、国土交通大臣によって「国土保全上または国民経済上において特に重要」と指定された水系は「一級水系」に該当。「一級水系」の中で、国土交通大臣が指定管理する河川が「一級河川」になるのです。

一般的に「一級河川」は規模が大きいものが多く、いざ災害が起こると被害も拡大することに。つまり河川の等級は綺麗さや川の大きさのランクなどではなく、洪水などによる人命・財産への被害、経済への影響が大きい川であり、国での管理が望ましいため「一級河川」に指定されています。

「一級河川」は国、「二級河川」は都道府県が管理

「一級水系」以外の水系が該当するのが「二級河川」。公共の利害と重要な関係がある「二級河川」は都道府県知事が指定管理します。「一級河川」と「二級河川」は水系が異なるため、それぞれが同じ水系に併存することはありません。

「一級水系」は全国で109水系が指定されており、そのうち「一級河川」の数は1万4000以上にのぼります。ちなみに「二級水系」は2710水系で、「二級河川」の河川数は7000ほど。「一級河川」よりも「二級河川」の方が数が多そうなイメージがありますが、意外にも逆のようです。