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「釣り場でルアーを塗る」を実現! 印鑑屋が作る「ケイムラマーカー」に新色追加

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「今日はどの色が正解なんだろう」——そんな迷いを感じたことがあるなら、ルアーフィッシングにある程度慣れてきた証かもしれません。

ルアーの色は、天候・水の透明度・時間帯・魚の活性によって向き不向きがあるとされています。経験を積むほど「もう少し色を調整できたら」と感じる場面も増えてくるもの。しかし、そのたびに別のルアーを買い足すのはコスト面でも荷物の面でも現実的とは言えません。

そうした需要に応える形で2022年4月に登場したのが、シヤチハタ株式会社が手がけるルアー専用ペイントマーカー「アートライン イレグイマーカー」です。このたび、新たなカラーを加えてラインアップが拡充されます。

「ケイムラ」って何? 紫外線で光る加工の正体

ケイムラとは「蛍光紫(ケイコウムラサキ)」を縮めた釣り業界の専門用語です。紫外線を受けると青白く発光する性質を持ち、光量の少ない深場や曇天・朝夕のマズメ時など、視界が限られる状況下で魚へのアピール力が高まるとされています。

もともとはイカをターゲットにした「エギング」や、金属製のルアーを使って青物などを狙う「ジギング」といった海釣りの分野で注目されてきた加工技術で、対応したルアーや仕掛けも市販されています。

ルアーのとタックルの集合イメージ

ただし、ケイムラが有効かどうかは魚種・水質・光量条件によって異なるとされており、「ケイムラなら必ず釣れる」というものではありません。あくまで状況に応じた選択肢のひとつと捉えるのが実態に近いでしょう。

では、なぜ今あえて「自分でケイムラ加工ができる」道具が注目されているのか。その背景には、釣り場でリアルタイムにルアーをチューニングしたいという、経験者ならではの需要があります。

印鑑メーカーがなぜ釣り具? イレグイマーカーの「設計思想」

「アートライン イレグイマーカー」を手がけるのは、愛知県名古屋市に本社を置くシヤチハタ株式会社です。印鑑・スタンプ製品で広く知られる同社ですが、インキ技術を応用した文具・マーカー類の開発にも取り組んでおり、「アートライン」はその文具ブランドのひとつにあたります。

同製品が釣り場での使用を前提に設計されていることは、素材と構造の両面から読み取れます。油性インキは耐水性・速乾性に優れており、塗布後すぐに乾いて水に触れても色落ちしにくい。ペン先はルアーの曲面に沿って塗りやすいブラッシュタイプを専用設計で採用しており、球面や複雑な形状のルアーにも対応しています。釣り場でサッと取り出し、その場で塗って使う。そのシーンを想定した道具としての完成度が、同製品が支持されてきた理由のひとつといえるでしょう。

「アートライン イレグイマーカー」の使い方解説

加えて、通常のペイントとケイムラ加工を1本で兼ねられる点も見逃せません。ケイムラ専用ルアーを別途用意するのではなく、手持ちのルアーに後付けでケイムラ効果を加えられるという発想は、道具の選択肢を広げる実用的なアプローチです。ケイムラ加工まで対応したペンタイプの製品は選択肢が限られており、その点で一定の独自性を持つ製品と見ることができます。

新色6色はナチュラルとクリア 増色の背景と全19色の「意味」

今回追加される新色6色は、ユーザーからの要望を受けて選定されたものです。その顔ぶれは、魚の活性が低いときや水が澄んでいる状況に向くとされるナチュラルカラーと、ルアー本来の下地カラーを生かせるクリアタイプが中心となっています。

「アートライン イレグイマーカー」の新色となる6つの色

ここで注目したいのは「なぜこのタイミングでナチュラル・クリア系なのか」という点。アピール系カラーは魚への存在感を示しやすい反面、水が澄んでいる状況や魚がスレている場面では逆効果になることもあるとされています。今回加わるナチュラル・クリア系は、そうした場面への対応を広げる選択肢と読み取ることができます。

クリアタイプについても同様です。ルアーそのものの色や質感を残しながら、ケイムラ効果だけを上乗せできる点は、既存のルアーの風合いを変えたくないというこだわり派の需要に応えるものといえるでしょう。

今回の増色によりラインナップは全19色となりました。19色という数字をどう捉えるかは人それぞれですが、天候・水質・時間帯・魚種といった条件ごとに使い分けを検討できる幅が広がったことは確かです。カラーチャートも公開されており、状況に応じた選び方の参考として活用できます。

「アートライン イレグイマーカー」の全19色の解説マトリクス

カラーローテーションを現場で完結させたいアングラーへ

イレグイマーカーが特に刺さりそうなのは、カラーローテーションを意識して釣りをしている中級者以上のアングラーです。「今日はアピール系では反応が薄い」「もう少しナチュラルな色味に調整したい」といった判断を現場でできる人であれば、釣り場でサッとルアーを塗り替えられるこの製品の価値を実感しやすいでしょう。タックルボックスに1本忍ばせておく感覚で使えます。

ケイムラ加工に興味があるものの、専用ルアーをそろえるコストや手間を避けたい人にも向いているといえます。手持ちのルアーにケイムラ効果を後付けできる点は、道具を増やしたくない釣り人にとって現実的な選択肢になり得ます。

釣りにおける「色の選択」は、経験を積むほど奥深くなるテーマです。正解がなく、その日その場の条件によって変わり続ける——だからこそ、現場で手を動かして対応できる道具に意味が生まれます。

今回の新色6色を含む「アートライン イレグイマーカー」全19色は、2026年4月1日より順次展開されています。

【詳しくはこちら】
◆シヤチハタ株式会社
(ホームページ)https://www.shachihata.co.jp
(オンラインショップ)https://www.shachihata.jp/products/list.php?category_id=11985
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